Happy Hacking Cradle
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REVIEW  


(画像をクリックすると拡大表示します)
Happy Hacking Cradleは、Palm(3COM)のPalm IIIシリーズや、m100シリーズ、IBM WorkPadシリーズなどで、Happy Hacking Keyboardなど、PS/2キーボードを接続してキーボード入力を行うためのアダプタです。
またシリアルポートがついており、HotSyncケーブルを接続しクレードルとして使ったり、モデムなどの周辺機器を使用することができます。

今回、英語版初期出荷分の製品を早速触ることが出来ましたので、レビューさせていただきます。
現在は、日本語対応版が発売されています。 (1999.12.10、販売開始)

このレビューについてのご注意 reference
以下の内容は英語版初期出荷分の製品で確認した事ですので、一般販売される製品(日本語版など)とは仕様等が一部異なります。最新の情報はPFUのHappy Hacking Cradleのページで確認して下さい。
http://www.pfu.co.jp/hhcradle/

■動作環境 (2001.11.21更新)
ユーザーズガイドに記載されている対応機種(Palm)は、3COM製 "Palm III"、"Palm IIIx"、"Palm IIIe"、IBM製 "WorkPad 8602-30"、"8602-30X"、"8602-30J"です。

その他の対応機種 詳 細 (注意:非公式のものもあります)
Palm Vシリーズ
PalmV, PalmVx

IBM WorkPad(V系)シリーズ
WorkPad C3
Palm III系のシリアル端子をPalm V系用に変換するSolvepoint Palmdock Vを間に挟む事で、Palm Vx (8MB)での動作を確認。
PalmPix (コダック社のPalmシリーズ専用デジタルカメラ)をPalmV系で使う場合のアタッチメントがそのまま使えました。(パッケージは違いますが、中身は同じもののようです)
PFU USのこちらのページでも、接続方法が解説されていました。
http://www.pfuca.com/products/acc/acc_pdoc.html

同様の機能を持つ、Bridge for Palm V での動作報告もあり。
現在販売中の物は従来品より安定接続との情報あり。

※HHCradle自体を改造して直接接続出来るようにされた方もおられます。
HHCradleをPalm V対応にする改造マニュアル
Palm m100シリーズ
Palm m100, m105
ドライバのバージョンアップ、ver.1.5で対応
> 対応機には「Palm m100 Compatible」ステッカーが貼付されています。
Palm IIIcシリーズ
Palm IIIc
ドライバのバージョンアップ、ver.1.32で対応
Palm IIIシリーズ
Palm III, Palm IIIx, Palm IIIe
ユーザーズガイドに記載されている対応機種(Palm)は、3COM製 "Palm III"、"Palm IIIx"、"Palm IIIe"です。
Palm III/VIIシリーズ
Palm VII, Palm IIIxe
動作報告あり
IBM WorkPadシリーズ
WorkPad 30, WorkPad 30J
ユーザーズガイドに記載されている対応機種(WorkPad)は、IBM製 "WorkPad 8602-30"、"8602-30X"、"8602-30J"です。
その他の機種でも動作報告あり

TRGpro 動作報告あり
SYMBOL: SPT-1500 動作報告あり
US Robotics Palm Pilot Professional 2MBアップグレード(純正)した、Palm III 相当で動作を確認。
CLIEシリーズ コネクタの形状が違うため、そのままでは使用できません。 ?
Visorシリーズ コネクタの形状が違うため、そのままでは使用できません。 ?
◎:公式に対応発表、○:動作報告あり、△:アダプタの使用、またはコネクタの改造で動作報告あり、?:不明

接続できるキーボードは、Happy Hacking Keyboard、Happy Hacking Keyboard Lite 、また、PS/2インターフェイスを持った101/104キーボード(50mA以下)です。
日本語キーボードに関しては、英語版のドライバではアルファベット部分の入力は確認しましたが、記号や、カタカナ・ひらがなキー、変換キー・無変換キーなどには未対応のようです。(私のところでは、IBMの106日本語キーボードで確認)
# もちろん、現在発売されている日本語版なら問題ないでしょう。


連続稼働時間はHappy Hacking Keyboardで20時間、Happy Hacking Keyboard Liteで80時間とスペックにはあります。
それ以外のキーボードでは消費電力によって異なります。

OSは、PalmOS 3.0以上で、ドライバーソフトのインストールのため21KBの空きメモリーが必要です。
# PalmOS 3.5には、ドライバのバージョンアップ、ver. 1.32で対応。

バッテリーは"AA size"とマニュアルにありますが、設計上は単三乾電池の使用を前提にしているそうです。
(アルカリ単三乾電池が使えます)

■外観について
サイズは幅3.5"(約9cm)、奥行き4.6"(約12cm)、高さ1"(約3cm)で、Palm本体よりひとまわりくらい大きいといった感じ、重さは105g(バッテリー除く)です。


カラーはグレー、表面処理はPalmとくらべると滑らかですが、今後の量産モデルはPalm IIIのようなシボ加工になるそうです。

■セレクタースイッチ (Selector Switch)
HHCradleには、キーボードを接続するポートと、シリアルポートがありますが、同時使用はできないので、本体右側面のスイッチで切り替えます。
キーボード側が「ON」ポジション、 シリアルポート側が「OFF」ポジションとなっています。
このスイッチは上部のカバーを閉じていてもポジションを確認できますが、カバーを開かないと切り替えにくい、つまり鞄の中などで誤作動を起こしにくい構造になっています。
このスイッチを「ON」ポジションにすると、キーボードへ電力が供給されます。

■LED
ポジションの切り替え時や、キーボードの稼動中、バッテリー残量が少ない時など、緑色LEDの点滅パターンの違いで状況を知らせてくれます。
LEDは、電源ONのスタンバイ中、2〜3秒に1度くらいの細かい点滅をしているので、電源の消し忘れ防止に役立つと思います。
PalmをHHCradleにセットするとLEDがPalmの影に隠れますが、稼働中に見えないことは機能上問題ありません。
(これは、暗いところで使う際に目立ち過ぎないようにとの配慮だそうです)
(青く光らせたり、HotSync時に同期発光させたいという方は位置を変更されたりするのでしょうか・・・内部のスペースは結構ありそうですが)

■クレイドルカバー / スタンド (Cradle Cover / Stand)
上部のカバー(Cradle Cover)部分を開くと、Palm用のコネクタがあり、立ち上げたカバーはPalmを適当な角度で支えてくれるスタンドになります。
カバー側の窪みがPalmにフィットする、カバーを閉じておくと端子部分をホコリから保護できるなど、なかなかうまく出来ています。
このシリアルコネクタは、クレイドルのような「置くだけタイプ」ではなく、HotSyncケーブルのようにしっかりと接続されます。(HHCradleを逆さにしたくらいでは、Palmは抜け落ちませんでした ^-^)
HHCradle本体は、わりと軽めだと思いますが底面にラバーの滑り止めがあり、スタンド(カバー)が両サイドからもPalmをホールドする形になるため、非常に安定しています。
スタンドの角度は可変ではなくPalmを約45度でホールドする位置で固定です。


■シリアルコネクター
(Serial Connector)
後部のシリアルポートには、Palm IIIシリーズの様なスライドカバーがあり、端子部分を保護しています。ここにシリアルポート用の周辺機器を接続出来るのですが、Pilot Modem等の左右の爪でロックするための窪みもあります。
(アメリカでの発表ページの画像には無い様ですが)

また、標準のクレイドル同様にHotSyncボタンがあり、HotSyncケーブルをシリアルポートに接続し、切り替えスイッチをシリアルポート側「OFF」ポジションにして、HotSyncボタンをクリックすると、HotSyncを開始します。
また、Newton Keyboard、PDA Keyboard Proなどもこのシリアルポート経由で使えます。
(それぞれPiloKey等の対応したドライバーソフトは別途必要です)
(私のところでは、Newton Keyboardの動作を確認しました)
スタンドやコネクタを自作するのが苦手な方にも携帯スタンド兼、携帯クレイドルとしておすすめできます。


■ドライバソフトウェア (HHC driver)
ドライバソフトウェアは専用の "HHC driver"(英語版)が同梱されています。
ドライバソフトの使い方が解説されたマニュアルと一緒にFDメディアに入っていました。
マニュアルには、AltキーやMetaキー(Commandキー?)と特定キーの組み合わせで、特別な機能を呼び出すキーコンビネーションの解説もされています。

# 最新のドライバは以下のページを確認してください。
# http://www.pfu.co.jp/hhcradle/

Alt+b
Alt+f
Alt+l
Alt+上向きカーソル
Alt+下向きカーソル
<>+上向きカーソル
<>+下向きカーソル
<>+アルファベットのいずれか
Alt+<>+q
:バックライトのオン、オフ
:検索ダイアログを開く(検索アイコンをタップするのと同様)
:ランチャーを起動(ホームアイコンをタップするのと同様)
:1画面、上にスクロール(上スクロールボタンをタップするのと同様)
:1画面、下にスクロール(上スクロールボタンをタップするのと同様)
:住所録などの各項目の記入中、文字挿入ポイントを一つ前の項目に移動
:住所録などの各項目の記入中、文字挿入ポイントを次の項目に移動
:メニューのショートカットを実行する
:HHCのドライバーソフトを終了する
  ※ <> は、メタキー(菱形のマーク)をあらわしています。
※現在、ドライバのバージョンアップによりキーコンビネーションは増えています。


■キーボードから文字を入力する
実際の入力には、キーボードをHHCradleに接続、スイッチをキーボード「ON」ポジションにして、ドライバソフト "HHC driver" 画面の "Start" をクリックします。
この後、標準メモアプリケーションなどで文字の入力ができます。
Shiftキーと矢印カーソルキーで、文字を選択することも可能です。
終了する時は、"HHC driver" 画面の "Stop" をクリックし、HHCradleのスイッチをシリアルポート「OFF」ポジションにします。
HHC driverには「シリアルポート自動解放機能」があり、Palmを HHCradleから取り外したり、PS/2キーボードを取り外したり、HHCradleの電源をオフにしたりすると、自動的にHHC driverが起動して停止するそうです。
この機能のおかげで、文字の入力中にPalm側のオートオフ設定でPalmの電源が切れた場合、もう一度Palmの電源を入れると、自動的に"HHC driver" 画面が表示され、ドライバソフトの "Start" をうながしてくれます。

■ドライバソフトのオプション設定・日本語入力
ドライバーソフトではキークリック時の音量、キー入力の繰り返し開始・間隔の設定ができます。
また、ControlキーをCommandキーとして使う設定にもできます。
Happy Hacking Keyboardと接続し、「Command」プラス「特定キー」で、MENUのコマンドを実行するショート・カットを入力できました。
日本語入力に関しても「Command」プラス「スペース」で、日本語入力ウインドウの「ON」「OFF」が可能でした。
私の場合は、Palm Pilot Pro.を2MB UpgradeしたPalm III相当、PalmOS 3.0.2、J-OS IIIx、Happy Hacking Keyboardの組み合わせで日本語入力を試してみましたが、速度的にも問題ありませんでした。
(実際にこのレビュー記事全文を入力しました)
日本語の入力中、キーコンビネーションとJ-OS IIIxのおかげで、Palmの画面に触れる必要はありませんでした。
いままで、Newton Keyboard を使用していましたが、使い慣れたフルピッチのキーボードでの入力はさすがに快適です。


HHCradleでは、ほとんどのPS/2キーボードがOKとのことで、Palmで使えるキーボードの選択肢が一気に増えます。 (コンパクトで、価格も下がったHappy Hacking Keyboardは、もちろん個人的にもおすすめです)
Pilot-MLでも言われていましたが、自分のお気に入りの物を使う、あるいはPalmとHHCradleだけ持ち運び、キーボードは出先で借りると言う身軽な使い方も出来ると思います。
使い慣れたキーボードでPalmにバシバシ文字を入力すると、Graffitiメインのメモ入力とはまた違った使い方が見つかるかもしれません。


公式サイトでの情報 reference
PFU、Happy Hacking Cradleのページ
http://www.pfu.co.jp/hhcradle/
最新ドライバーソフトのダウンロード
http://www.pfu.co.jp/hhcradle/download/dl.html
株式会社 PFUからの発売時ニュースリリース
http://www.pfu.co.jp/hhcradle/news991125.html
PFU アメリカの、Happy Hacking Cradleのページ
http://www.pfuca.com/products/hhkb/hhcindex.html

その他のレビューサイト reference
Palmwareの本格的なレビューサイト "Muchy's Palmware Review!" においても、Happy Hacking Cradleと、HHC Driverについて、個別に詳しくレビューされています。 是非ご覧ください。
私の解釈に誤解のあった部分など、Muchyさんのレビューを参考に修正させていただきました。 Muchyさん、ありがとうございます。
Muchy's Palmware Review!
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