ランチア・テーマ修理日記

LANCIA THEMA TURBO 16v

2006年1月23日

エンスト!

キーシリンダー修理のあと、テストドライブで10キロほど先のマクドナルドへ行こうとしたところ
いきなりエンスト、再始動できなくなってしまいました。
このテーマを手に入れてから始めてJAFを呼びました。

JAFを待っている間に再始動できたのですが、連絡しちゃったし、不安なので牽引してもらうことに
エンジンかけたまま牽引しましたが、自宅に近づいてまたエンスト。

どうにかガレージに入れてこの日は仕事へ

翌日エンジンをかけてみると普通にかかります。そのままアイドリングさせておくと
ファンが回り出した頃またエンスト。

なんだか火が飛んでいないようなエンジンの止まり方です。
マニュアルに出ている点火系のチェックをすべてやってみると
どの検査項目も合格、イグナイターが怪しい感じがしましたがチェックしてみると二つとも同じ数値、
冷間で問題なく、暖まると異常が出るのかなあ?

もう一カ所怪しいのが水温センサー、こちらは点火系じゃなくて、燃料噴射系の問題です。
エンストするとき排ガスが白く、ガソリン臭く、プラグを見るとびしょびしょで真っ黒、完全にかぶった感じです。
水温センサーが壊れるとマイナス30°などとジェトロニックコンピュータが判断して
めちゃくちゃ濃いガスを送ってしまうそうです。

LTOC メンバー、嶋田氏の好意で、
中古のボッシュLEジェトロニック(燃料噴射コンピュータ)、
マレリのマイクロプレックス(イグニッションコンピュータ)、
イグナイターなど送っていただきました。

水温センサーも新しい物をオークションで落札。

怪しい部分の部品がそろったところで修理開始。

まずイグナイターをチェック。僕のテーマに付いているのが二つ、嶋田氏に送ってもらったのが二つ、
全部で4つのイグナイターの各接点すべての抵抗値等を計ってみると
4つとも同じ数値、一応イグナイターは壊れていないと判断して
水温センサーを交換することに決定。

水温センサーはサーモスタットに付いているのでサーモを外します。
サーモはエンジンのカムシャフトと反対側にユニットで付いています。
まず冷却水を抜きます。それからインテークパイプ、バッテリー、
エアフロ、ターボパイプの順に外していくとようやく工具が入ります。
サーモの上にはエアバルブ(冷間アイドリング用)がのっかっています。
この辺の細い配管をすべて外します。

 

外したサーモは一応点検。台所でボールに入れて茹でます。茹だったら水を加えます。
ちゃんとバルブが動くか目視で確かめます。

 

左右の違いがわかりますか?

ばらしついでにエアバルブもチェックします。

 

通常は左の写真のように小さな三角のすき間があります。端子に12vをかけてやると右の写真のようにバイメタルに電流が流れて金属が変形し三角のすき間が閉じます。
12vかけてちゃんと閉じれば問題なしです。

ついでのテストを行ったあと、水温センサーを交換します。
サーモスタットのユニットには水温センサーが二つ付いています。
一つは大きな物でインパネの温度計表示に使われます。
もう一つは小さな物でジェトロニックコンピュータの方へ情報を送ります。

今回交換したのは後者の方です。

ブルーのソケットが新しい水温センサーです。
サーモの取り付けは取り付け面を綺麗にして、液状ガスケットを使いました。

ばらしたときに原因らしき物を発見しました。
先月ブローバイパイプの詰まりが原因でヘッドにオイルが溜まってしまったことがありましたが
そのオイルが垂れてソケットが油まみれになっていました。
多分これが接触不良の原因となったのかも知れません。
外した水温センサーはマニュアルどおりの抵抗値を示しておりました。

今回は水温センサーだけの交換でしたが、
テスト走行でエンストの症状は出なくなり、排ガスの臭いも少しまともな物になりました。
もう少し様子を見てまた症状が出たら、また対策を考えます。

いろいろ作業ついでにテーマを購入してからずっと壊れていたトランクのキーも直しました。
アクチュエータのモータが死んでいたので(前回のレポート参照
アクチュエータそのものをオークションで落札して入手
全く同じ形状でした(ねじ穴まで)480円は安かったです。

 

ソケットを加工して取り付けて終わりです。LTOC安部氏に以前いただいたシフトブーツも新品に交換しました。良い気分です。


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