ランチア・テーマ修理日記

LANCIA THEMA TURBO 16v

2004年9月17日

リフレッシュ作戦開始 2日目

2日目はいよいよミッションに取りかかります。

ミッションの周りのじゃまになるものを外していきます。
エグゾーストパイプの触媒より前の部分を外します。
エグゾーストのボルトは錆びて固着していることが多く、苦労する部分ですが
CRC吹いたらそれほど苦労せずに外せました。
触媒側はボルトを取り去ると触媒が落っこちてしまうのでボルト一本フックのところに残しておきます。

 

オイルパンの部分の遮熱板も外します。

次にミッションオイルを抜きます。
ドレンプラグの上部は磁石になっていて金属くず(粉ではないですかけらです)がたくさん付いていました。

次にセンターシャフトを抜きます。
後ろ側のエンジンマウントのところにセンターシャフトのベアリングを押さえる金具が付いています。
エンジンマウントのボルトをゆるめ、オイルパンに木の板をかませてジャッキでエンジンを少し持ち上げます。
そして回転させるようにベアリング押さえ(写真中央)を抜き取ります。
エンジンはこのまま持ち上げておきますが、ミッションにもジャッキを使うので
ジャッキが二つ必要です。

エンジンマウント(写真上)を取り去る必要は無いのですが
昨日のロアアーム取り付けボルトのトラブルのため、
ボルトを取り外すにはマウントを外さないといけません。
う〜ん余計な作業が増えるなあ!

センターシャフトはスプライン勘合しているだけなので引っ張れは簡単に抜き取れます。
(固着して取れない個体も有るそうです。その時はスライディングハンマーを使います)

スターターモーターを外します。配線を外して固定ボルト3本抜けばよいのですが
上部の2本のボルトを抜くのが一苦労です。ボンネット上からアプローチするにはインジェクションユニットがじゃまで
何もできません。下から腕を回してとにかくがんばるのです。
肘の後ろまで油まみれになりました。

写真左下の丸い穴はセンターシャフトが入っていた部分です。右下は外したスターターモータです。

 

フライホイールのセンサーを取り外します。

頭は入らないのですがデジカメは入るのでノーファインダーでターボの吸気側を撮ってみました。
ブレードがつぶれたようになっているのはなぜ?
石でもぶつかったような感じでつぶれています。?????

ミッションもジャッキで持ち上げてミッションマウントも外します。

スピードセンサのコネクター、リバースの信号スイッチのコネクターなど外して
シフトレバーに繋がるリンケージも外します。
ミッションの周りを片づけ、ミッションを固定しているボルトをインパクトでゆるめます。

ミッションを引き出していきます。ジャッキで支えながら、サブフレームを支点にしてバール状の鉄パイプでこじりながら
ミッションを動かしていきます。

当初の予定ではミッションを丸ごとおろして各シール類を交換しようと思っていたのですが
どうしてもフェンダー上部のブレーキライン、ABSユニットと干渉してミッションが抜き出せません。
ブレーキラインばらすのはものすごくめんどくさいのであきらめました。
(ABSユニットに繋がっているブレーキラインのフレアナットがものすごいトルクで締まっているらしく
たいていフレアナットをだめにしてしまうそうなのでここはいじりたくないのです)

ミッションはサブフレームに乗せたままクラッチのみ交換することにしました。
オイル漏れもなく思ったより内部は綺麗でした。

 

六本のボルトを抜けばプレッシャープレートははずせるのですが、フライホイールも供回りしてしまうので
ターボの付け根近くにソケットをフライホイールのギアに咬ませて供回りを防ぎます。

外したクラッチ板です。まだ5万キロぐらい楽勝という感じでした。

 

新旧クラッチキットです。

クラッチ板はプレッシャープレートでフライホイールに押しつけられているだけです。
ですから取り付けの時にきちんとセンター出しをしないとミッション側のスプラインが入らず
最後のミッション固定で苦労するのです。

今回LTOCメンバーの嶋田氏の協力でセンターだしのSSTをお借りすることができました。
出っ張っている棒がセンターだしツールです。

ミッション側にはレリーズフォークのところにレリーズベアリングを引っかけます。
この部品は最後にレリーズフォークを動作させたときにカチンとプレッシャープレートにはまるようになっています。
それまでは右下の写真のようにレリーズフォークを動かさないように固定しておきます。針金ハンガーを使いました。

 

各部を再確認してミッションを元に戻します。
文章で書くとたった1行ですが、
押したり引いたり、ジャッキの高さを微調整したり、寝っ転がって足で蹴ったり、下に潜って逆腕立て伏せをしてみたり
いろいろ苦労して何とかはまりました。
ボルトを締めて最後にレリーズフォークを動かすとカチン!と音がしてレリーズベアリングが定位置に収まったことが判ります。

うまく収まり、マウントを固定し終わった写真です。

今日はここまで!

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