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初心者のためのAppleScript教室


「すぐに役立つ命令」


■覚えればすぐに役立つ命令


ある程度基本を覚えたところで、命令類をまとめて教えておくことにしましょう。これらはいずれもFinderに送って使うものです。


●ファイルを移動する●

フォーム:
move《オブジェクト》to《移動場所》

例文:
move control panel "モニタ" of control panels folder to desktop


●ファイルを複製(コピー)する●

フォーム:
duplicate《オブジェクト》(to《移動場所》)

例文:
duplicate file "テスト" of desktop to apple menu items folder


●ファイルなどを削除する●

フォーム:
delete《オブジェクト》

例文:
delete file "test" of desktop


●ファイルなどを選択する●

フォーム:
select《オブジェクト》

例文:
select system folder


●ゴミ箱を空にする●

フォーム:
empty trash


●Macをリスタートする●

フォーム:
restart


●シャットダウンする●

フォーム:
shut down


●スリープする●

フォーム:
sleep


●ディスクをイジェクトする●

フォーム:
eject《ディスク》


★その他、覚えておくと重宝するもの★


●selection●

現在選択されているもの(のリスト)を示す。例えば「open selection」とすれば、選択されているもの全てを開く。


●exists●

特定のオブジェクトが存在するかどうかを調べる。例えば、「A」というフォルダがあるかどうか調べて何かの処理を実行したいならば、

  if folder "A" of startup disk then 〜

このような条件文でチェックできる。


●count●

オブジェクトの数を数える。得られた数は、「result」という特別な変数で得ることができる。例えば、「書類」フォルダの中のファイル数を知りたければ、

count files of folder "書類" of startup disk set TotalFiles to result

これで、「TotalFiles」という変数にフォルダのファイル数が収められる。


●random●

フォーム:
random number(from《数字》to《数字》)

意味:
指定した範囲内で乱数を発生させる。発生した乱数は、値で得られる。この命令にはまだオプションがあるが、面倒なので今は割愛。


●current date●

現在の日時を得る。得られた時間を元に、演算をすることもできる。演算の基本単位として「minutes(一分)」「hours(一時間)」「days(一日)」「weeks(一週間)」というものがある。これらの単位を組み合わせて、特定の日時を指定できる。例えば「5日前」ならば「(current date) - (days * 5)」とすればいいし、「今から12時間後」ならば「(current date) + (hours * 12)」となる。


★ダイアログに関係するもの★


●メッセージダイアログを表示する●

フォーム:
display dialog“文字列”(default answer "文字列")(, buttons {《ボタン名のリスト》})(, default button《ボタンの番号/名前》)(, with icon《アイコン番号/名前》)

意味:
ダイアログを表示する。単に、何かを表示するだけなら、

  display dialog "○○"

だけでよい。もし、いくつかの選択ボタンを使いたいなら、

  display dialog "○○" buttons {"1番目", "2番目", "3番目"}

このようにする。またテキストを入力させたい場合は、

  display dialog "○○" default answer "答え"

このようにする。他にもいろいろな表示方法があるので試してみるように。結果は、resultという特別な変数に収められる。この中には、

  {text returned:"入力したテキスト", button returned:"押したボタン名"}

という2つの項目をもったレコードの値が入っている。したがって、例えばテキストを取り出したい場合は、命令実行後、

  set 変数 to text returned of result

このような形でテキストを変数に収めることができる。


●オープンダイアログを呼び出す●

フォーム:
choose file(with prompt 《コメント》)(of type 《リスト》)

意味:
オープンダイアログを呼び出す。通常は、単に「choose file」だけでよい。選択されたファイルは、値として返される。


●フォルダ選択のダイアログを呼び出す●

フォーム:
choose folder(with prompt 《コメント》)

意味:
通常は「choose file」だけでよい。フォルダ選択のための専用ダイアログが現われる。選択したフォルダは、resultとして返される。


最初に列記したものは、全てFinderがサポートしているものですが、「その他、覚えておくと重宝するもの」以降は、AppleScriptおよびスクリプティング機能拡張でサポートしているものです。ですから、Finder以外のアプリケーションでも使うことができます。

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