「Aqua に、NeXTの面影」
Mac OS X Public Beta

さて、Mac OS X(PB)になり、従来のMac OSからの大きな変化としては、Aquaを纏った Desktop(Finder)や、派手なアニメーションを見せてくれるDockがその代表ですよね。 Finderウインドウのカラム表示や、Dockの採用など、NEXTSTEP や OPENSTEP をご存じの方からは「ほとんどそのままではないか?」と言われたりしているそうですが、事実 Terminal.appから "defaults write NSGlobalDomain NSInterfaceStyle nextstep" などと打ち込むと、CocoaアプリケーションのウインドウがNEXTっぽくなってしまうそうです。 (私も試してみましたが、当然サポート外のこと... System Preferences が閉じれなくなるなど不安定なところもありました。戻すには、"defaults delete NSGlobalDomain NSInterfaceStyle") 　ところが、Mac OS Xのために新しくデザインされたと思われるAquaインターフェイスにも、NeXTの面影を見る事ができるのです。 　「Finderウインドウ」です。 Mac OS Xのウインドウは、良く知られている他の(メジャーな)OSではあまり見かけない形です。上部、つまりウインドウタイトルバーの左右は丸く削り取られ、下部、ウインドウの下の端は一直線に切り取ったような「上下非対称型」(もちろん、他に左右非対称のBeOSなどの例もありますが)。上を丸くするなら、何故下も丸くしなかったのだろうと言う意見も聞きましたが、一見次期OSのために作られた新鮮なデザイン、この形(シルエット)はNeXTに存在しました。 そう「Mega Pixel Display」NeXT Computer System のディスプレイです。 解像度1120X832dot、94dpi、4階調のグレースケール、サイドから見た「くの字型スタンド」独特のシェイプは、立方体というNeXTCube本体のデザインもさることながら、1988年秋の発表当時かなり斬新だったのでは無いでしょうか。 (数年前からモニターの下にキーボードを収納するデザインのPCが出てきましたが、NeXTハードウェアデザインの影響を受けているモノは他にもたくさんあると思います。立方体デザイン、マグネシウムの外装、MOドライブ、本体とモニタを繋ぐケーブルは1本だけで電源、各種信号線を兼ねている点など...最近ではPBG4も、素材はチタニウムと異なるものの、従来に無い素材を機能、デザインともに活かして使っている点でコンセプトは似ている気がします。ま、どちらも同一人物がこだわってるんだから似て当然でしょうけど。) 　その共通したシルエットを持つ「Mega Pixel Display」の画像を Mac OS X の ウインドウ内に表示してみました。 (脚の部分はカットしてます) このシルエットは偶然の一致？ JobsらNEXTチームの影響がこんなところにも現われているのか? 実は黒いNEXTのキーボード、マウスにいたるまで、この形は繰り返しデザインの要素に使われています。 そう思って見れば、Aquaのウインドウタイトルバーにある「閉じる、最小化、最適化」の「赤、黄、緑」ボタンもNeXTのロゴカラーと同じでしょ? (Tの赤紫はどこにあるかって?うーん...どこでしょうね正式に販売されるMacOS Xのウインドウタイトルバーにはもう一つボタンが付くようですよ。それが良く見ると、赤紫に見えない事も...見えませんか?) (「気のせい」ですって? 分かってます、敢えて言ってます) 　落ちはないが、つづく......かも。

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