ランチア・テーマ修理日記

LANCIA THEMA TURBO 16v

2005年10月20日

大トラブル発生!10ミリのネジ一個でテーマ死亡

ランチア・テーマ・オーナーズクラブのメンバーからいただいたエンジンアッパーマウントを取り替えるべく作業開始しました。

 

このアッパーマウントの取り付け部に金属製のタイベルカバーが10ミリの小さなネジで固定してあり、このネジがなかなか上手く入りません。
ちょうどプラスチックのタイベルカバーとの境で少しすき間が空いています。
このネジを手回しで仮留めしようとしていたところポロッとこのすき間にネジが落ちてしまいました。
やばいところに落ちたなあと思いながらもう一度カバーを外していきネジを探します。

どうしても見つからずいろいろいじっているうちに地面に何か落ちた音がしました。
ネジだなと思い地面を見るとネジが落ちていました。
とりあえず大丈夫だなと思いエンジンマウントの様子を見たいので
エンジンをかけてみました。するとガリッと言う変な音とともにエンジンがかかりません。えっ!!!

落ちていたネジを見ると違う物でした。以前に車いじりしたときのゴミでした。

10ミリのネジはタイベルプーリーのところに落ちそこにエンジン回してしまったので大変なことになってしまいました。
タイベル周りを一旦ばらしてみました。すると5コマぐらいタイミングがずれています。

 

カムの位置を4番上死点に合わせてみるとクランクは左の写真のようにずれています。
さらにガリッとやった傷が付いています(プーリー上部)

全部ばらして正しいタイミングをとってベルトを張り直しエンジンを回してみましたがだめでした。
きっとバルブクラッシュして圧縮が上がらないのです。
ヘッドカバーを外してカムとバルブシムのすき間を測定してみると異常なすき間でタイラップが通ってしまうほどでした。

これがヘッドオーバーホールの始まりです。
イタリアの車は国産のように親切にバルブリセスなど切っていません。
タイベルが切れたりタイミングがずれたりすると必ずバルブクラッシュとなり40〜50万円の修理費にびっくりして廃車してしまうオーナーが多いです。
僕も一時は廃車を考えましたが、今までやったことがない領域の修理にも好奇心がうずき時間をかけてやってみようと決心しました。
砂利の露天駐車場、少ない工具等、悪条件の中、何処まで車を整備できるか挑戦です。

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