お金は汚いの?
なんで、若い頃ってのはお金を汚いもののように考えてしまうんだろう。自分が、そうしたお金の上に乗っかって生きてるのに。
いやー、しゃべり場13期も最終回でしたね(笑)。で、今回は「人生で一番大切なのは、思いやり」とかいうことで道場破りの子がいろいろといっていた。ま、それはそれでいいんだけど、「お金が一番大切」という話になったときに、彼らのお金に対する見方がとても気になったのでした。
若い頃ってのは、なんだってこうも「お金=汚いもの」というように見てしまうんだろうね。「お金より大切なものはいっぱいある」というのは確かだよ。でも、親が35年ローンで買った家に住み、3度のご飯を食わせてもらい、きれいな服を山ほど買ってもらい、毎月数万もケータイ代を払ってもらっている人間にだけはいわれたくねーぞ!とか思うのであった。
若い頃は、自分が生きているだけでお金を食いつぶしているのだということに気がつかない。お金ってのは、現金のことだと思ってる。住む家があって、着る服があって、ご飯が食べられる、それだけのことを実現するのにどれだけのお金が必要か。そういうことが、どうもピンとこないのだよね。
まあ、そういうのがピンとこないのはまだ許せる。許せないのは、そのために多くの人が苦労していることを軽く見たり、軽蔑したり、あるいはそういう事実にさえ気づこうとしないことだ。「お金なんて・・」などとえらそーにいっているあなたをここまで育て上げるのに、親がどれだけお金の苦労をしてきたか。そういうことに全く気づかないのはなぜなんだ。
嫁ともつくづく言い合ったのだけど、若い女の子では、自分の父親を「汚い、臭い、ダサイ」といって毛嫌いするバカ女がけっこういるという。そりゃね、家族を養うために毎日朝から終電近くまであくせく働いていれば汗臭くもなるよ。子供にいい服を買ってやるために20年も前に買った背広をテカテカになるまで着続けていればダサクもなるだろうよ。高校生ぐらいになったら、そのぐらいのことに気づけよ。脳みそ動いてないのかお前ら?
こういう人間が、成長して大人になってもいつまでも親に寄生するパラサイト人間になってしまうんだろうか。結婚式は親があげてくれる、家の頭金は親が出してくれる、適当な頃に親も死んで遺産は全部こっちに入ってくるだろう、なんて甘く生きていく人間ができあがってしまうじゃないか?
「○○なんてなくても幸せになれる」というのは、その○○で苦労したことのない人間がいうことだ。そう思う。「お金がなくても幸せになれる」ってのは、お金で苦労したことがないからいえること。「親なんてなくても生きていける」というのは、自分が親になったことのない人間がいうこと。そういうものなんだよね。本当に苦労したことがないものほど、人は簡単に「そんなものなくても生きていけるよ」なんて嘯くのだ。
「お金なんてなくても幸せになれる」なんていってるやつ。とりあえず、オレにくれ。
公開日: 土
- 3月 20, 2004 at 06:36 午後