最後の家具、到着


ようやく、これで食器がおさまった。

我が家のキッチンは、オールステンレスのオーダーものだ。AEGの食洗機だの業務用のガスコンロとガスオーブンだのとあれこれ欲張った結果、「どっひゃ〜」な金額になってしまい、食器などをおさめる収納は、とりあえず「オープンな棚が何段か、以上」ということになってしまった。1つだけ引き出しがついているものの、後はバーンと広いステンレスの棚にずらっと並べるしかない。

それでも、大工さんにいくつか壁棚をつけてもらったり、妻がひたすらMUJIのかごを15パズルのように組み合わせたりして、普段使いの食器や調理道具はなんとかおさまった。が、お客さん用のティーカップのようなものは、とても置く場所がない。——これじゃあ、さすがにキッチンの収納がなさすぎでしょ、というわけで、アンティークショップで見つけたカップボードを購入し、ダイニングの隅に置いて使うことにした。

が、なにしろモノは1910年代、ほぼ1世紀近く前の家具である。とても「くださいな」「はい、お持ち帰り〜」てなわけにはいかない。購入したのが11月、もろもろのメンテナンスを行ってこっちに届くのは12月下旬ということになるだろう、という話だった。

それから1ヶ月。お客が来る度に、荷物に埋もれた納戸の奥深く分け入ってはティーカップを発掘する、という「オレたちは川口探検隊か」的綱渡り生活でなんとかしのぎ続け、ようやく本日、かのカップボードが届いたのでありました。

なるほど、アンティーク。状態は「エクセレント」というけれど、棚などは激しく歪みまくっており、フェルトを挟んでがたつきを調整するなどはごく当たり前のこと。引き手がないので、鍵をさして半回しにして戸を開けるというのも、まぁ味があってよろしい。んなことで苛つくようじゃ、アンティークなんざ使えませんぜ、皆さん。(……イライライライラ)

一通り、「見せる」用のカップなどをおさめると、それなりにサマになってきた。ダイニングセットも似たような時代のものだし、なかなかいい感じで部屋に溶け込んでいる。とまれ、これでようやく我が家のキッチン&ダイニングは完成と相成った……の、かな?



これが、ようやく到着した1910年頃のカップボード。
猫足が時代を感じさせるね。
棚数はわずか4段しかないが、意外に奥行きあって、
思った以上に多く収納できた。


ダイニングセットとカップボード。
時代が近いせいか、すっかり古くからの知り合いのように
馴染んでいる……と見えるのは気のせいか?


中身は、こんな感じ。
(写ってないけど)一番上にはワイングラスだのガラス類、
2段目にティーカップ、3段目に中国茶器、4段目に和洋食器類、
……とまぁ、おおざっぱにいえばそんな感じ。
そして、見えない最下段には——いえない。それだけは決していえない!


これが鍵。なんとも味のある形だね。
が、実はこれがドアの「把っ手」だとは
誰も気がつくまい。


……ところで。
今まで、さんざん「カップボード」って書いて来たけど、
実はこれ、「本棚」だったりするのでした。
ま、使えりゃどーでもいいのだ。

公開日: 土 - 12月 22, 2007 at 07:18 午後        


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