コーヒーのある風景


新居に移って、コーヒーも新しくなった。

我が家のコーヒーは、時とともに変遷する。

結婚した当初、コーヒーと言えばペーパーフィルターのコーヒーメーカーだった。それが気がつけば、フレンチプレスに変わっていた。そしてログハウスで暮らすようになり、新しいコーヒーが我が家にやってくることになった。

それは、Saeco(サエコ)のエスプレッソマシン。これは冴子という日本人女性が考案した画期的なエスプレッソマシンでは全然なくて、イタリアのメーカーであります。数日前、妻が突然「エスプレッソマシンが欲しい!」と叫びだし、アマゾンのレビューなどを調べて、「これが一番いいらしい」ということで購入の運びとなったのでありました(っていうか、他のマシンはどれもこれも「けっ。客を舐めんなよ」というぐらいにとんでもなく高いものばっかりで、これだけ妻の小遣いで買えそうだったのだ)。

エスプレッソマシンというと、ポッドを購入してセットするのと、コーヒー豆を挽いていれるものとがあるけれど、このSaecoのものは両方できるらしい。ポッドは簡単だけど高い。コーヒー豆を使うのは、安上がりだけど難しい。——とりあえず、家にコーヒー豆はある。難しいという話だけど、まぁ試すだけ試してみよう……というわけで、昨日、試してみたのだけど。

これが、予想を超えるほどにおいしくできてしまったのですよちょっと! 最初は、マニュアルが古くて購入したマシンと説明が違うし、「なんなんだこれは、おいおい?」てな感じだったのだけど、使い方がわかりなんとか「うっぎゃー! ね、熱湯がああああ!」なんてお約束なドラマも展開せず、ごく普通に、ごくおいしいエスプレッソが煎れられてしまったのでした。

こうなると、「エスプレッソ用の豆でやれば、もっとおいしいかも」と思うじゃないですか旦那。で、さっそくお昼にモスバーガーに出かけたついでにスーパーによってみた。が……。ない。見事なぐらいに、まともなコーヒー豆がない。「お前らみんなダイエーのTopValueで暮らしてんのか?」と悪態をつきつつスーパーを後にして来たのだけど、既に舌がエスプレッソの舌になってる。このままじゃおさまりがつかないぞ。

そこに至って、「そういえば、近所においしいと評判のコーヒー屋さんがあった」ということを思い出した。「香煎」というお店で、ここでローストしたものはかなりおいしいらしいのだ。おそるおそる出かけてみて、エスプレッソ用と普通のコーヒーメーカー用(実はフレンチプレスで煎れてしまうのだけど)を買って来た。

そして、ああだこうだといいながら試してみる。——んまいっ。こりゃ〜あなた、喫茶店が開けますぜ。こんなに簡単に、こんなに本格的なエスプレッソが飲めてしまっていいんだろうか。全国の喫茶店さん、さようなら。

ログハウスに住んでしまうと旅行で泊まる旅館やホテルが我慢ならなくなってしまうのと同じように、こりゃあもう金払って外でコーヒー飲むのがバカらしくなってしまうぞ。当分、我が家の朝はエスプレッソで始まることになりそうだな。



香煎で買って来たエスプレッソ用の豆。
封を切っただけで、香りに酔いそうだ。


これがSaecoのエスプレッソマシン。
なにやら病人が鼻から延ばしてる管みたいのがついてるんだな。


煎れてるところであります。
2つのカップに同時に煎れられるのだ。


いかが? このクリーミーなクレマ。
かなり本格的なできばえなのだ。

Saeco グランクレマ・カプチーノ
香煎(http://www17.ocn.ne.jp/~ko-sen/)

公開日: 日 - 12月 2, 2007 at 05:22 午後        


©