ピグマリウス到着!


念願の「まともな」チェロと弓が、ようやく手に入ったのだ!

「チェロをやってます」とは、なかなか人にいえない。何しろ、3万円のチェロだ。とても人様にお披露目できるようなもんじゃない。(え? その割にしょっちゅうブログに書いてるじゃないか、あまつさえ写真までアップしてるじゃないか、って? まあな)

我が愛機は、「ステンター」という英国製のチェロだ。値段、弓とソフトケースとセットで、3万ン千円! そう、我こそは「3万円チェロの男」なのである。とても「趣味はチェロです」なんていえない、アマチュアチェリストの末席を汚すのさえためらわれる、そういう存在なのである。

などと卑下して書いているが、このステンター、思いの外よい楽器だ。たかが3万円とあなどることなかれ。ちゃーんと弾けばチェロの音がする。それだけでたいしたもんだと思う。「やっぱり最初からン十万のしっかりしたものを遣うべきだ」というごもっともなご意見はよっくわかる。が、この不況下、そんな選択肢など最初からない人間の方が多いのだ。「諦めるか、激安なチェロを手に入れるか」という二者択一なら、オレはどんな粗悪品だって「手に入れる」ほうを選ぶさ。どんな安物であれ、「あきらめる」よりは百億倍はマシだ。

が。新居に引っ越して半年あまり、そこそこ練習するようになってくると、やっぱり気になるんですねえ、「もっといいチェロ」が。もう少しまともなものになったら、どんな音がするんだろう、そう思うだけでちょいとばかり胸ときめこうってもんじゃないか、なぁ?

というわけで、悩むこと半年。ようやく本日、「まとも」なチェロを手にすることになったのでした。

買ったのは、ピグマリウス・デリウスのスタンダード。そして弓はもちろん、アルシェのSA3001。20万前後のチェロの中ではもっとも評判がいいものだと思う。とりあえず、試し弾き程度でも……と思っておそるおそる弾いてみたが——おぉ。音が違う。なるほど、これがピグマリウスかぁ。買っただけで、腕があがった気分だ。

さて、これで逃げ場はなくなった。無伴奏チェロソナタ、ぼちぼち次の曲に進まんとなぁ。


夜中に、ごりごりと弓を動かす。
あ〜、防音効果絶大な家で良かった。(また家自慢かい)

公開日: 金 - 7月 4, 2008 at 10:51 午後        


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