花ニ嵐ノタトヘモアルゾ


「夜来、風雨の声」とやらが通り過ぎてみると、
窓の向こうは満開の桜だった。

久しぶりの慈雨というべきか。丸2日近くの間、季節は冬に戻り、冷たい雨が降り続いた。一昨日の夜などは、寝ていても風の音がずいぶんと聞こえるほどだった。小さな嵐が過ぎ、一夜明けてみると、窓の向こうには満開の桜景色だった。

我が家は公園の北側にあり、2階のロフトの窓やダイニング前のウッドデッキからはその木々がよく見える。ちょうど我が家の目の前に、桜の木が植えられているのだ。それが、雨を通り過ぎて満開となっていた。せっかくなので、お昼はウッドデッキにテーブルを出し、花見がてらの食事としゃれてみた。こんな景色を我が家からタダで見られるなんて。なんか得した気分だ。単行本の仕事も終わったし、ちょっとした休日気分というところ。(気分だけ、だけどね)

妻と一緒になったばかりの頃、東京のマンションに暮らしていたのだけど、そのマンションのリビングの目の前に、やはり桜が一本植えられていて、春にはすばらしい景色をダイニングテーブルにいながらにして楽しめたものだった。その頃は、娘も生まれたばかりだったなあ、としばし感慨に耽る。

食後、娘を公園に追い立てた後、妻とバルトークの初合わせ。初めて伴奏とチェロを合わせてみたけど、ふむ、なんとか形になりそうだ。久しぶりの春の一日。よきかな、よきかな。


2階ロフトのフィクス窓から公園の桜を眺める。
公園よりやや高いところにあるおかげで、なかなかよく見えるのだ。


こちらは、ダイニングのフレンチドアから。
ときどき、お隣さんの物置と屋根をぶちこわしたくなるのであった。


公開日: 火 - 4月 1, 2008 at 03:42 午後        


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