そうだ、家を建てよう!(3)


HONKAとランタサルミの一騎打ちという様相を呈して参りました。

・・・あれから幾星霜。

ずいぶんと夫婦してログについての情報をかき集めましたよ、ええ。その結果、だいぶわかってきたことがある。1つは「けっこう、ろくでもないメーカーも多い」ということ。北欧ログハウスといいながら国内で木を調達しているところ。かなり薄っぺらいログ材を使って安い値段を出しているところ。家の回りだけがログで、内部は実は在来工法と変わらない作りをしながら「ログハウス」といっているところ。けっこう海千山千のところがひしめいているようであります、ログハウスという世界は。

最終的に残っているのが、今のところ「HONKA(ホンカ)」と「ランタサルミ」の2社であります。この2つは、「知らないのをいいことにごまかしてる、というところがなく安心できる」「デザインがいい」「値段はちょっと高いが、建具などすべてにおいていいものを使っている」という点で、ほぼ合格点を与えられるところだと思う。また、肝心のことだけど「千葉で施工している」という点も重要だ。

実をいえば、この2社はかなり因縁がある。もともと、HONKAが日本に進出した際、日本でのログハウスのデザインなどを一手に引き受けていたのがゲストハウスという設計事務所だったのだけど、そこが途中でHONKAとの関係を解消し、独自にランタサルミの日本の代理店の権利を取得した、という事情がある。だから、昔のHONKAのデザインはすべてゲストハウスだったし、今のランタサルミはもちろんすべてゲストハウス。つまり、どっちも同じ会社が手がけていたりするわけ。

無論、HONKAとランタサルミは別の会社で、本国(フィンランド)では特別な関係があるわけじゃないようだけど、日本においては両者はかなり似ているのだね。実際、標準でのログ材の厚さ、基本的な施工、窓などの建具の質、主なプランのデザインなどがかなり近い。ざっと整理すると、

・ログ材が標準で厚さ110mm以上。他のところでは、80mmクラスの薄いものを標準で使って安くしている(厚いのにすると途端に高くなる)ところが多い。
・ログをしっかりと入れてある。どういうことかというと、基本的な壁を全てきっちりログで作ってあるということ。実は、周辺だけログで組んで、中の壁はすべて在来工法だったりする「なんちゃってログ」がけっこうある。
・建具、特に窓のレベルが高い。ペアガラス(アルゴンガス注入)、Low-E、窓の内外両面木製サッシのDK窓(横開きと縦開きの両方が出来る特殊な窓)が標準で使われている。この窓は、実際に触ってみると「おおっ」というぐらいによくできている。
・デザインが良い。どちらもゲストハウスが基本を作ったわけだから当たり前だけど、他のいかにも丸太小屋然としたログハウスに比べると、明らかにレベルが上。

——という感じ。

現在、もっとも迷っているのは、HONKAでは「ヤルヴィ」というモデル。


こんな感じ。なかなかきれいなデザインでしょ? 2階(実はロフト)の半分がバルコニーになっているのがいい感じ。また見えないけど裏側にドーマー(屋根の一部を持ち上げるやつ)がついていて、デザイン的にもきれいだ。また中の部屋の配置もかなり使いやすく出来てる。

この他、39坪のかなり広いスペースを持つ、すばらしい大屋根の「キエロス2」(HONKA)もかなり個人的には気に入ってる。どうも大屋根に弱いんだよね。



ランタサルミのほうでは、「ピルヴィ」というデザインがかなり気に入ってる。



こういうやつ。これは、外見はあまり派手な感じではないけど、内部がすごい。リビング・ダイニングのほとんどが吹き抜けだったり、寝室に更に書斎スペースがついていたりして、実に気持ちが良さそうだ。

ただし、これは結構高い。で、もう一つ、そこそこの広さがあってかなり安い「ノルヤ」というやつも、けっこうきれいでしかも使い勝手も良さそうで候補に挙がってる。他のものはすべて2000〜2300万円台なんだけど、このノルヤは1800万円台なのだ。



・・まあ、正直いって、とても1つにしぼれた状態ではない。当分、頭を悩ませ続けることになるだろう。妻はピルヴィなどのランタサルミのオリジナルなデザインがかなり気に入っているので、そちらに傾きつつあるかも知れない。が、手頃な値段と手頃な大きさでHONKAは手堅くまとまっているから、こっちが現実的な感もあるんだよね。

うーむ。ともかく自分で家を建てるのはこれが最後なんだから、もっと迷わねば。(←今の家を買うときも確か「これで最後だ」といってた気がするが)


HONKA Japan
ランタサルミ

公開日: 木 - 11月 9, 2006 at 02:59 午後        


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