カブトムシを見に行った
カブトムシを見に、4時間かけて群馬までいって来たのだ。
いよいよマイカー購入大作戦開始。というわけで、昨日は群馬県にある中古屋さんまでいってきたのでありました。千葉から伊勢崎市までは遠い・・。東武線の特急に乗れなくて、途中から各駅を乗り継いだりしたもんだから着くのに4時間以上もかかってしまった・・。し、死んだ・・・。
わざわざそうまでして出かけた先は、「CAR
HOUSE」という空冷式フォルクスワーゲン専門のプロショップ。ビートルってのは、普通の中古屋さんでたま〜に出ることもあるけど、基本的にはこういうビートルショップで扱っているようだ。特にビンテージなどになると今から50年以上前のものもざらだし、そうなると専門のショップでないとレストアも難しいのだろう。
で、十数台のビートルをいろいろと眺めてきました。とりあえず90年代のメキシコ製ビートルで2台ほど手頃なのがあったので、それらの見積もりだけもらって帰って来た。(帰りは特急の駅まで送ってもらってうまいこと乗れたので3時間ほどで帰って来れた。やれやれ)このショップの人は、さすがに好きでやっているだけあって、なかなか気さくなにーちゃんとおじさんで、ビートルの話をいろいろと聞くことができた。こっちのほうがかなり収穫があった感じだ。
出かける前は「ビートルが最有力候補、だけど他のも捨てたわけじゃない」という感じだったのだけど、帰って来た頃には「ビートル以外ありえない自分」がいたのであった。やっぱり、ゲンブツを見てしまうと違う。完璧にビートルの魅力に搦め捕られてしまったらしい。あの形。最近の車ではまず見られなくなった、クロムメッキされた銀色に光るバンパー。真っ白い皮のシートと、白い布張りの天井、そして真っ白なステアリング。簡素で必要最低限の計器類。一度これを見てしまうと、最近の車のゴージャスな内装などダサくて目を背けたくなってしまう。
帰りの車の中でショップのにーちゃんとあれこれ話をしながら駅まで送ってもらったんだけど、そこで「最近の国産車にはマニュアルがない」という話を聞いた。少し前までは、お客が注文すればマニュアルも買えたそうだけど、最近は「オートマしか作ってない」という機種が大半なのだとか。「操作は簡単ですけど、オートマは危ないんですよね」とにーちゃんはいっていた。それは確かにそうだ。教習所で何度かオートマを使った時、楽だけどかなり怖かった。一度ならずブレーキとアクセルを間違えてしまって焦った経験がある。マニュアルならこの種の事故はあり得ない。まぁ、慣れないうちは交差点でエンストしたり(笑)何度かしたけど、エンストで死ぬことはあり得ない。
今の車の方が便利で安全だ。そういわれる。そうだろうか? 最近は軽自動車の売り上げがかなりあがってきているそうだけど、スーパーカブが当たっただけでボディが曲がる国産軽自動車より、今の車の3倍の厚みがある鉄板で覆われたビートルの方が安全のように思えるのは僕だけだろうか。——確かにドイツ車などを見ると、かなりリーズナブルな価格帯のもので内装なども国産の軽自動車以下のチープな車でも、エアバッグにサイドエアバッグなどが標準で「他をケチって値段を下げても安全性だけは絶対に下げない」という設計思想なのがよくわかる。だが、国産車はどうだろうか。「値段に見合った安全性だけつけておきます。高い車を買った人の命は大切に、安い車のオーナーの命はそれなりに」ではないだろうか。
国産車は、とにかく豪華だ。なんでもついているし内装も実に金をかけている。僕は御免だけど、「そういうのがいい」という人もいるのだろう。だが、考えてみよう。値段が同じで、内装や電子機器にたっぷりと金をかけているとしたら、残りの「車本来の部分」にかけられているお金はどうなってるのだろう。まさか、メーカーが持ち出しで補ってくれているわけではあるまい。
ビートルにはエアバッグはない。フロントパネルは鉄板で、事故ってぶつかったら、柔らかい国産のフロントパネルよりはかなり痛いだろう。衝突安全なんたらボディとかいうのもない。だが、ビートルの座席に座ると、なんともいえない安心感があるのはなぜだろう。——この車なら、たぶん飛ばし屋にはならないだろう。ゆっくり法定速度で走るだろうし、回りの車もそういう目で見るだろう。赤信号で隣の車とスタートを競うこともないだろう。無理な追い越しやラフな運転をすることもないだろう。肩の力を抜いて、のんびり走る。そういう車。それってかなり優秀な「安全性」なのかも知れないぞ。
というわけで、現在、撮影してきたビデオを見ながら嫁とどうするか検討中であります。もう1〜2軒回ってから決めるか、昨日の店で見つけた、かなり状態のいいやつで決めてしまうか。どうするかな〜ほんと。
公開日: 土
- 9月 4, 2004 at 11:46 午前