ミスにつけ込む人々


ヤフーオークションでeMacが2787円で出て2万人から1億台も注文が入って大騒ぎらしい。あれ? でも2万人で1億台ってことは・・?

すごい騒ぎらしいね。カテナがDVDのソフトを2787円ってことでヤフーに連絡したら、eMacが2787円ってことで掲載されて、2万人から合計1億台もの注文がきてしまったということで。カテナは「ヤフーのミスだ、全部キャンセルだ」っていってるし、注文した人は「一度その値段で出したんだからその値段で売れ!」というし、もうわやですがな。

中には、入学祝いに買おうと思ったとかいう人もいるそうだけど・・でも、注文した人は「2万人」なんだよな。で、合計の注文数が「1億台」ってことは・・一人当たり、5千台? これは、どう考えても「自分が使うため」じゃないよな。転売目的としかいいようがない。だいたい、値段を見た段階で、「これはなんかミスがあったな」ということは、少なくともeMacを欲しいと思う人間ならわかるはず。ということは、購入した人がどう理由をつけても、これはやっぱり「ミスにつけ込んで一山当てようとした人たち」としかいいようがないんでないか。

最近、こういう「人の過ちにつけ込む」という人間が至るところで目につく気がする。だいぶ前になるけど、某スーパーで商品の払い戻しをやるといったら、ケータイメールで知った人間たちがぞくぞくと集まってきて、買ってない人間たちまで金をもらいに殺到したという。またJRで料金改定の際に間違った値段設定がされていたのがわかり、払い戻しを始めると「ここン年間、毎日××駅まで往復していた」といって何十万もの払い戻しを請求する人間が出てきた、というのも何かで聞いた。なんだかなあ。

そりゃ、僕だってeMacが2787円なら欲しいと思うよ。知っていたら、「ものは試し」って1台や2台は注文したかも知れない。でも、「ごめんなさい、ミスでした」といってきたら、そりゃあ常識ある人間なら「あはは、やっぱりね。いいよいいよ、ひょっとしたらって思っただけだし」と笑って許してやるもんじゃないの? そうまでして金が欲しいの? そうやって苦労せずに他人の足下につけ込んで金をせしめるってのは、それまでの自分の地道な働きで得た金の価値を否定することにならないだろうか。万が一、それがうまくいったとして、明日から額に汗して働いて金を稼げるだろうか。「そんな、あくせく働いてわずかな金を稼ぐなんてばからしい」と思うようになってしまったとしたら、失うものはあまりに大きいよ。

心に余裕のない人間が増えてきたのかなあ。そうやって他人の過ちにつけ込んでちょっとした小金が入ったとしても、それでいい人生が送れるわけじゃないだろうに。もしも、2787円で5千台買えたとしてもさ、1台5万円で転売したとして・・ん? ざっと2億3千6百万。に、におくっすか? うーん・・あ、でも、税金とられるし、倉庫代とかかかるわけだし、諸経費がしめて・・って本気で計算してどーする気だオレは?

公開日: 金 - 4月 23, 2004 at 10:46 午後        


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