子供だけ特別?
子供には子供番組が必要なの? どうも見てると、そうは思えないんだけど。
「おかあさんといっしょ」という番組がある。これを録画して毎日娘は見ている。で、先日はどこかで公開録画したようで、ミュージカル仕立ての劇をやっていた。ヘンゼルとグレーテルがお菓子の家にやってきてお菓子を食べると、虫歯菌の親玉がやってきて、虫歯にしてしまう。で、すったもんだあったあとで、歯磨きの妖精みたいなのが出てきて、「魔法の歯ブラシで磨けば、虫歯は消えるわ」といって魔法の歯ブラシをくれる。「そうだわ。虫歯菌をやっつけるには、歯磨きだわ!」「違うだろ、それは」——と、瞬時に突っ込みを入れたのはうちの嫁でありました。歯磨きしても、虫歯は治らないだろ。虫歯にならないために歯磨きをするんであって、虫歯を治すには歯医者に行くしかないだろ。——こういうの、「いらんつっこみ」というのかなぁ。でも、そうでしょ?その劇では、虫歯が治った主人公たちが虫歯の悪玉をやっつけてめでたしめでたしとなってた。でも、虫歯の悪玉は別に悪いやつではなくて、「お菓子がいくらでも好きなだけ食べられる」というのにつられて他人の家に入り込んで食い散らかしたほうが悪いんでないのか? そういうこと考えたらダメなのか? こういうのが「いい子供番組」ってやつなんだろうか。「ミフィー」が終わって、わけわからんアニメに変わったのも納得がいかない。それは、魔法使いの子供と豚の話で、よーするに「物事をなんでも魔法で解決しておしまい」な話だ。「ドラえもん」と並んで、「子供に見せたくないアニメ」だよなあ。でも、きっと世間的にはこういうのが「子供向け」とされてるんだろうなあ。あまりに子供を子供として扱うのは、果たしていいんだろうか。——うちでは、「おかあさんといっしょ」も見せるけど、「すいか」や「マンハッタン」やら大人が見るドラマも見せる。マンハッタンはなかなかに好評だ。ご飯も、一緒に食べるときは大人と同じものを食べさせる。おかげで、1歳半だというのに、娘は辛口カレーも食えるし、しらすご飯やサバ塩定食なんちゅうアダルトな味のものも食べる。それでいいんでないか。「子供だけ特別にこれこれを与える」というのは、本当に子供にとっていいことなのか。思えば、昔は、夕食といえば父親だけが一品おかずも多かった。それが普通だった。それがふと気がつけば、「子供だけ特別においしいもの」というのが普通になってやしないだろうか。子供が、家の王様、女王様になってしまうのは正しいんだろうか。愛娘は、かわいい。誰よりも大切な存在だ。だが、どんなにかわいくとも、この家はパパとママの家であり、パパとママがこの家の主なのだ。あなたがこの家の主ではないんだ。そのことを、ちゃんと娘に教えられるといいな。自信ないけど。(だってぇ、つい甘くなっちゃうんだもん)
※女王様路線まっしぐらの娘・近影
公開日: 金 - 3月 26, 2004 at 06:34 午後