久しぶりのデザイン刷新


ホームページのデザインを変えてみた。あの、「絶対的多数派ブラウザ」さえなければ、もっと作業も楽しいんだが。

「なんでパパのホームページはそんなにダサイの?」と嫁にいわれ続けてン十年。トップの写真を入れ替えるついでに、メニューページのデザインを刷新することにした。最初は「トップだけでも」という感じだったが、気がつけばほとんどのメニューページを変更。丸2日はかかってしまった。ま、時間がかかったっていっても、それは「あまりにも長い間、スタイルシートをいじったことがなかったのですべて忘却の彼方に去っていた」結果であった。人間、歳をとりたくないものだ。

で、久しぶりにレイアウト関係をいろいろいじってつくづくと感じたのは、「アレさえなければ、デザインをまとめるのはけっこう簡単なのに」ということだった。アレとは、「Internet Explorer for Windows」であります。NetscapeだのSafariだのMacのIEだので一通りチェックして「やれやれ、これでオッケーかな?」と思ってWindowsのIEで見てみると、なぜか表示しない。そういうことって、あるよねえ。

たぶん、一般の人の場合は反対に「WidnowsのIEでチェックしてオッケーと思ったら、他のブラウザでうまく表示されなかった」という感じが多いんだろう。WindowsのIEユーザが一番多いわけだからね。——ただ、そこで「なんで他のブラウザはIEみたいにちゃんとしてないんだろう」と、IE以外のブラウザが悪いかのように思ってしまう人の何と多いことか。逆だろ、逆!

マイクロソフトがWindowsのIEで好き勝手に仕様を拡張したりおかしな機能を追加したりしているんでないの。そうやって標準的な規格からずれたものを作っているほうが責められず、他のきちんと規格通りに動くように考えて作っているほうが「ちゃんと表示されないじゃん。ダメね」などと思われるのは本末転倒じゃないか。

多数派からはずれたことのない人は、多数派が「多数派であるが故に正しい」かのように錯覚することがある。本当は、「多数派である」ということと「正しい道である」ことは全く別であるはずなのに、「一番多くの人が支持しているんだからこれが正しいのだ」と思い込んでしまったりする。そういうことは、さまざまな分野である。

僕には全く信じられないんだけど、多くの人は、学校で「民主主義とは多数決のことである」と教わってる、らしい。そんなバカげたことを教える教師が本当にいるのか?と未だに僕には信じられないんだけど、そうして教え育てられた人々は「多数決に絶対的に従うことが民主主義の基本なのだ」なんてことを本気で盲信しているんでないか。——多数決は「民主主義の一部」であって、多数決が民主主義なわけではない。なぜ「多数決が民主主義の一部か」といえば、それは「より弱い立場の存在を明確にできる」ところに意味があるからだ。それがいつから「多数の人間に少数の人間は絶対に従わないといけない」となったのだ。そんなものが民主主義なものか。それは、ファッショだ。

少なくとも、自分が多数派の中にいるときこそ、「そこは正しい場所か」を考えるようにしたい。「多数であるが故に」という以外の理由が思いつかなかったとしたら、そこは正しい居場所ではないのかも知れない。そう思うことにしよう。——というわけで、新しいデザインでは、なぜかWindowsのIEだけは右端が切れて見づらいようにしてみた(笑)。WindowsでIEをお使いの方は、どうぞ他のブラウザでアクセスくださいませ。




※ちなみに、「じゃあ、お前は民主主義をどう習ったんだ?」と思った人へ。僕は学校でこう教わりました。

「私はあなたの意見に反対である。だが、あなたが発言する権利は命に代えても守る。——これが、民主主義である」

民主主義をかくも美しき言葉で教えてくれた高校の先生に感謝。

公開日: 火 - 3月 30, 2004 at 03:53 午後        


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