高級な犬・・?


お昼の番組を見ていたら、妙なものを見てしまった・・。

お昼が終わって、TBSのバラエティらしきものを見るともなしに見ていたら、妙なものを見てしまった。「VIPは一流のものを見る目を持ってないといけない」とかで、普通のものと一流のものを並べて出して、「どっちが一流品か」を当てる、という、まぁありがちなクイズ。で、問題として登場したのが、「犬」「バイオリン」「浮世絵」であった。

・・犬? これがわからない。バイオリンはわかる、一応、これでもバイオリンのオーナー(ユーザーといえるほど弾けなかったりするのでオーナー)なので、いいバイオリンとそうでないものとは明らかに違うってのはわかる。浮世絵も、まあ芸術性の高いものとそうでないものとがあるということなんだろう。他、ワインとか陶磁器とか絵画とかそういうのが出てくるのはわかる。——でも、「犬」?

番組では、「こっちが20万の犬、こっちが40万する犬」(どっちもプードル)といって当てさせていたんだけど、それはつまり「40万の犬が一流品」ということなのか? 犬に、一流品と三流品があるのか? まあ、「高いのが一流品」といわれればそれまでなんだけど、なんか違うんでないの? 数が少ないとか珍しいとか血統書とかそういうことで値段がついているわけで、「犬として一流か」で値段がついてるわけではないでしょ? そもそも、生き物に「一流」っていう感覚自体がわからない。じゃあ、そういう番組を作ってる人間ってのは、人間として一流品なのか?

実をいえば、我が家でも娘の遊び相手に犬でも飼おうか・・なんてちょっと話をしたりしてたんだけど、でも犬種をどうやって選ぶかといえば、「我が家の環境で飼えるか」「子供の相手にいい性格か」といったことをまず考える。だって生き物なんだから、まず「うちでちゃんと飼えるのか」を考えるのは当たり前だろうと思う。だけど、それが当たり前ではないようだ。うちの近所では、駐車スペースの裏手の排気ガスが吹き当たる狭い日陰に大型犬の犬小屋を置いている家がある(日当たりのいい庭があるのに、なぜ?)。また、うちのエントランスに犬の糞が転がっていたことも2度ほどある。犬を飼う人の大半は、生き物の面倒をきちんと見られない人間だったりするんじゃないか。

最近の調査では、飼っている犬に狂犬病の注射をしている人が5割を切ったそうだ。半分以上は、予防接種さえ受けさせていないらしい。その一方で、長毛種の犬に洋服を着せて暑い中を誇らしげに散歩させたりする。かわいがっているのか、いないのか。大切にしているのか、いないのか。どっちなんだ?

今や、ペットっていうのは本当に「愛玩動物」になってしまってるんだろうか。要するに、玩具なのだろうか。玩具なら「高級品と安物」があるのもわかる。犬にとって、暮らしにくい世の中になってしまったねえ。

公開日: 火 - 5月 11, 2004 at 02:04 午後        


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