わがままっ子はまずい?


既に1歳4ヶ月をすぎた娘だが、どうも本能のおもむくままに行動する信長状態が続いております。はたして、このままでよいのでありましょうか?

今日、嫁が娘を予防接種に連れて行ったのだけど、帰ってきてから苦笑しながら報告してくれた。——病院では、娘は興奮してか、診察室だろうが何だろうがかまわずズカズカズカズカ入り込み、病院の機材をいじり回し床に投げ捨て、病院の人に「お母さん、押さえていて下さい」と注意されたらしい。注射の後は、今度はひたすら泣きわめき続け、またもや顰蹙を買ってしまったとのこと。

この本能娘を更に印象づけてしまったのが、病院にいた愛娘と1ヶ月違いの女の子の存在。その子は、順番がくるまでお母さんの膝の上で静かに待っていたそうだ。更には話を聞くと、「これ捨てて」とゴミを渡すと、ちゃんとゴミ箱までいって捨ててくれたりするとのこと。話をしながら、うちの嫁の胸中ではジェラシーの嵐が吹きまくっていたらしい。なにしろ、うちの娘は、ゴミ箱を見つけ次第、中身をぶちまけてしまうので、現在「ゴミ箱隔離状態」となっている有様である。あまりに違いすぎる。

このままいくと、ものすごいわがまま娘に成長しそうな気がするなぁ、という不安が脳裏をよぎる。が、たぶん心のどっかで、「従順なよい子」に育ってしまうのを警戒する気持ちもある。協調性がなくて友達と仲良くできないのは困るけれど、たかだか1〜2歳のうちからあまり親のいうことをハイハイきく子にはなってほしくないなぁ、という思いがある。だって、まだそのくらいの頃っていうのは、分別なんて育っていないのが自然じゃないだろうか。あまりに親のいうことをよく聞くのは、なんだか親の顔色を見る子に育っていそうでイヤなのだ。

こういうのって難しい。悪いところが、一概に「常に悪いもの」であるとは限らない。「わがままな子」と一口に言っても、「自分勝手な子」と「自己主張の強い子」は違う。「すぐにキレル子」になって欲しくないからといって、「怒れない子」に育ってしまうのも問題だ。昨今の精神的な犯罪の多くは「いい子」に育ってしまった大人たちの結末のようなところもある。

自分が子供の頃を思い出すと、正直言って「オレの子が、そんなにいい子に育つわけない」という思いもあるし(笑)。ただ、思うんだ。「愛情をかけすぎてわがままに育ってしまった子」と「愛情を知らないためにわがままに育ってしまった子」とはきっと違う。重要なのは「わがままな子」かどうかとは別のところにあるんじゃないだろうか。

一人の人間を育てるってのは難しいね。なにしろ向こうは子供になってたった1年4ヶ月だし、こっちは親になってたった1年4ヶ月だ。どっちも新米どうしなんだ、慌てずぼちぼちといこうか。

公開日: 金 - 1月 23, 2004 at 07:13 午後        


©