URLなんてもういらない？
考えてみれば、URLを覚えないといけないという発想が間違いだったのかも知れない。
前にブログを書いてからFirefox（MozillaのWebブラウザね）をずっとメインのブラウザで使い続けている。なかなか具合が良い。まぁ、中には「IEでないと見られません」といういけ好かないサイトもあったりするけど、その多くはFirefoxに問題があるというのではなく、サイトの方で「わざと」IE以外見られないようにしていたりするものなのでFirefoxが悪いわけではない。もちろん、ちゃんとしたサイトで「IEではちゃんと表示されるけどFirefoxではダメ」というところもないわけではない。が、逆に僕のサイト（Tuya's
Homepage）のようにWindowsのIEでは表示が崩れるけど他のものは（Firefoxも含めて）すべてオッケーってなサイトだってあるわけだからどっちもどっちだな。
広告が表示されないということでFirefoxをずっと使ってたんだけど、先日、とあることがきっかけでまたも「おおっ！」てなことに気がついてしまった。それ以来、「Firefox以外は使う気になれない」という感じになってきつつある。——その「おおっ！」機能というのは何か。それは、「固有名詞でサイトを探してくれる」という機能である。え、よくわからない？
例えば、だ。ホンダのホームページを見たいと思ったとしよう。URLはわからないしブックマークにも登録されていない。そういうときどうする？ まぁ、一番多いのは検索サイトにいって検索して、そこからジャンプする、というやり方だろう。が、Firefoxではもっと簡単だ。URLを入力するアドレスバーに「ホンダ」と書いてリターンする、それだけ。ちゃんとホンダ（本田技研工業）のホームページが出る。もちろん、ホンダだけじゃないよ。「マイクロソフト」と書いてリターンすれば、マイクロソフト（しかも日本の！）のホームページが出る。「アップル」と書いてリターンすれば日本のアップルコンピュータのホームページになる。では、と思って「掌田津耶乃」と書いてリターンしたら・・ちゃーんと、ワタクシメの「Tuya's Homepage」が出てくるではないか！
要するに、URLなんかいらないのである。会社名などをアドレスに書いてリターンすれば、その会社のホームページがちゃんと出てくるのだ。これは最初やったときは驚いた。大げさにいえば、「目が点になった」感じだったよ。——が、考えてみれば、そんなにものすごいことをやってるわけではないことにすぐ気がつく。Firefoxは起動ページがGoogleになっていることでもわかるように、Googleとかなり深い関係があるらしい。ということは、アドレスバーにURL以外のテキストが入力されていたなら、Googleの一発検索（I'm Feeling Luckyってやつね）を使って探し出したページにジャンプしているのだろう。そう考えれば納得がいく。つまりすごいのはFirefoxではなくてGoogleだったわけだな。
それにしてもだ。僕らはインターネットの中で「記号」を手がかりに今まで暮らして来た。Webサイトは「http://」で始まるURLで覚えたし、メールの宛先も「なんとか＠」というので覚えて来た。「インターネットではそういう決まりだから」と僕らは思って納得させて来た気がする。——だが、考えてみれば、こんなわけわからん記号で個々を識別しなければならないなんてバカげてないか？ これが本当にもっともよい方法だったんだろうか？
もちろん、「ホンダ」でホンダ自動車が出てくるってことは、他に「ホンダ」という会社やオンラインネームを使っている人がいたとしても、そういうサイトは出てこないってことだ。だから、この「名前で一発表示」というのはかなり限定されたものでしかないことは確かだろう。とはいえ、「主立った会社や団体、著名人は全部名前でサイトが出てくる」というのはかなりすごいことではないか。技術的な話ではなくてね、もうコマーシャルや広告に「http://なんたらかんたら」と記号を書いたり、覚えたりする必要はないのだ。「ホームページは、Webブラウザで『ホンダ』と書いて下さい」で済んでしまうわけだ。
技術の普及というのはそういうことなのだよね。その世界の人間が一般の人に向けて「これこれこう覚えないとダメだ」といっている限り、そんな技術は普及したりしない。一般の人間がその世界の人間に向かって「これこれこうしないとダメだ」ということが通じるようになったとき、初めて普及し始めるんだ。
既にインターネットは普及している、と切って捨てるのは容易い。だけど、この「名前を入れればオッケー」ということに気づいたFirefoxを、僕はつくづく「偉い」と思う。これがプロの姿勢だよな、と思う。「Webサイトを見るときは、ここにURLを間違えずに記入して下さい。見られないのは、URLを間違えているからです」ということをさも当たり前のように告げるえらそーな態度の人（オレとか）。Firefoxの爪の垢でも煎じて呑むように。
広告が表示されないということでFirefoxをずっと使ってたんだけど、先日、とあることがきっかけでまたも「おおっ！」てなことに気がついてしまった。それ以来、「Firefox以外は使う気になれない」という感じになってきつつある。——その「おおっ！」機能というのは何か。それは、「固有名詞でサイトを探してくれる」という機能である。え、よくわからない？
例えば、だ。ホンダのホームページを見たいと思ったとしよう。URLはわからないしブックマークにも登録されていない。そういうときどうする？ まぁ、一番多いのは検索サイトにいって検索して、そこからジャンプする、というやり方だろう。が、Firefoxではもっと簡単だ。URLを入力するアドレスバーに「ホンダ」と書いてリターンする、それだけ。ちゃんとホンダ（本田技研工業）のホームページが出る。もちろん、ホンダだけじゃないよ。「マイクロソフト」と書いてリターンすれば、マイクロソフト（しかも日本の！）のホームページが出る。「アップル」と書いてリターンすれば日本のアップルコンピュータのホームページになる。では、と思って「掌田津耶乃」と書いてリターンしたら・・ちゃーんと、ワタクシメの「Tuya's Homepage」が出てくるではないか！
要するに、URLなんかいらないのである。会社名などをアドレスに書いてリターンすれば、その会社のホームページがちゃんと出てくるのだ。これは最初やったときは驚いた。大げさにいえば、「目が点になった」感じだったよ。——が、考えてみれば、そんなにものすごいことをやってるわけではないことにすぐ気がつく。Firefoxは起動ページがGoogleになっていることでもわかるように、Googleとかなり深い関係があるらしい。ということは、アドレスバーにURL以外のテキストが入力されていたなら、Googleの一発検索（I'm Feeling Luckyってやつね）を使って探し出したページにジャンプしているのだろう。そう考えれば納得がいく。つまりすごいのはFirefoxではなくてGoogleだったわけだな。
それにしてもだ。僕らはインターネットの中で「記号」を手がかりに今まで暮らして来た。Webサイトは「http://」で始まるURLで覚えたし、メールの宛先も「なんとか＠」というので覚えて来た。「インターネットではそういう決まりだから」と僕らは思って納得させて来た気がする。——だが、考えてみれば、こんなわけわからん記号で個々を識別しなければならないなんてバカげてないか？ これが本当にもっともよい方法だったんだろうか？
もちろん、「ホンダ」でホンダ自動車が出てくるってことは、他に「ホンダ」という会社やオンラインネームを使っている人がいたとしても、そういうサイトは出てこないってことだ。だから、この「名前で一発表示」というのはかなり限定されたものでしかないことは確かだろう。とはいえ、「主立った会社や団体、著名人は全部名前でサイトが出てくる」というのはかなりすごいことではないか。技術的な話ではなくてね、もうコマーシャルや広告に「http://なんたらかんたら」と記号を書いたり、覚えたりする必要はないのだ。「ホームページは、Webブラウザで『ホンダ』と書いて下さい」で済んでしまうわけだ。
技術の普及というのはそういうことなのだよね。その世界の人間が一般の人に向けて「これこれこう覚えないとダメだ」といっている限り、そんな技術は普及したりしない。一般の人間がその世界の人間に向かって「これこれこうしないとダメだ」ということが通じるようになったとき、初めて普及し始めるんだ。
既にインターネットは普及している、と切って捨てるのは容易い。だけど、この「名前を入れればオッケー」ということに気づいたFirefoxを、僕はつくづく「偉い」と思う。これがプロの姿勢だよな、と思う。「Webサイトを見るときは、ここにURLを間違えずに記入して下さい。見られないのは、URLを間違えているからです」ということをさも当たり前のように告げるえらそーな態度の人（オレとか）。Firefoxの爪の垢でも煎じて呑むように。
公開日: 日 - 11月 28, 2004 at 05:42 午後