それでも家電製品か!
簡単にいかれる家電を「家庭電化製品」とは呼びたくないぞ。
今日、午前中のこと。部屋でぼちぼち仕事に取りかかっていると、下からママの声が。「ハードディスクが変なの〜」というのでいってみると、パソコンではなく、ハードディスクレコーダの方だ。見ると、ディスクを認識しなくなっている。更に操作しようとすると「フォーマットしますか」と出てくる。おいおい。
パパ「・・なんか、未フォーマットの状態になっちゃってるみたいだぞ」
ママ「どうするの」
パパ「フォーマットするしかないだろうな」
ママ「ええええええええっ! そしたら録画しといたの全部消えちゃうでしょ?」
パパ「ていうか、もう既に全部消えてると思うけど」
ママ「ええええええええっ!」
パパ「しかし、なんでいきなりこうなるかなあ?」
ママ「・・あれかしら、今朝方の雷かしら?」
・・そういえば、朝方、ものすごい雷の音がしていた。うーむ、確かにそれが原因かも知れないな。嫁が昔住んでいた栃木の方じゃ、雷が鳴ると家電のコンセントを全部抜いていたという。東京に住んでた頃はあまり意識しなかったけど、田舎では雷はかなり怖い。一発落ちれば、パソコンも何もかも全部ぶっとぶ。
それにしても、だ。別に電源を入れていたわけでもないのに、また近くに雷が落ちたわけでもないのに、コンセントがつながっていただけでハードディスクがいかれるだろうか? パソコンでさえ、ちゃんと生きていたぞ。じゃあ、他に何か原因があるのか。——何にしても、ハードディスクレコーダというのは、ディスクがいかれるとそれですべてお釈迦になってしまう。ビデオなら、少なくとも「雷のせいで、録画したビデオが全部消えた」なんてことはあり得ない。「大切なものはDVD-Rに記録して下さい」とメーカーはいうのだろうが、DVD-Rなんて高いものにそう簡単に焼けるわけがない。後で書き換えできるなら別だが、DVD-Rは一度焼いてしまったらそれで終わりだ。
機能が強化され性能が向上し、よりよいものに進化するほどに、モノは壊れやすくなる。実に不思議なことに、すべての製品においてそうなる。家電しかり、パソコンしかり、自動車しかり、ロケットしかり。なぜ、「技術の向上により、より壊れにくくなりました」という製品がないのか。「どんなことをしても絶対に壊れないテレビ」というのがないのか。
「頑丈である」というのは、そのメーカーの最大のステータスじゃないかと思うのだ。だいぶ前になるけど、某カメラメーカーでは、どんなにデジタルが普及しようと、必ず「完全マニュアルの銀塩カメラ」を用意しておく、という話を聞いた。電子部品を使ったカメラは、雨にぬれただけで動かなくなる。雨が降ろうが雪が降ろうか氷詰めにされようが、電子回路がすべていかれても「絶対に写せるカメラ」を用意しておくことは、カメラメーカーとしての意地なのだ、という話だった。あのメーカーは、今でも「完全マニュアルカメラ」を販売しているのだろうか。(・・と思って検索したら、ちゃーんと作り続けていた。さすがだ、Nikon)
メーカーとすれば、「保証期間が切れたら早めに壊れる」ほうがいい、と考えるかも知れない。が、消費者とすれば、「次に買うのは、ここの製品だけはよそう」ということになる。結局、長いスパンで見ればメーカーの損になると思うのだ。——「絶対に壊れません」という売り文句の製品が僕は見たい。どんな高性能よりも、それははるかにインパクトがある。それは一時的な利益うんぬんだけでなく、「そのメーカーに対する絶対的な信頼」という大きな財産を築いてくれるはずだ。
とりあえず、パナソニック。次にビデオレコーダを買うときには、おたくの製品だけは買わんからな。
公開日: 月 - 6月 7, 2004 at 04:40 午後