大騒ぎな一日


昨日は我が家にとって大事件の日だったのでした。

もう過ぎてしまったけれど、昨日は、実はとても大変な一日だった。——お昼過ぎ頃だったと思う。仕事をしていると、階下から嫁さんが悲鳴のように呼んでいる声が聞こえた。何事かと思って降りてみると——リビングは一面、ガラスの海!

2歳半の娘が耐熱ガラスのボールを持ちだして遊んでいるうちに、割ってしまったらしい。耐熱ガラスってやつは、丈夫は丈夫なのだけど、割れると鋭い破片になってそこいら中に飛び散ってしまう。まさに身動きできないような状況で、ともかく娘をその場から救い上げて椅子の上に移動し、ママが掃除機で根こそぎ破片を吸ってしまうことにした。が、ちょっと目を離していた隙に、娘が掃除をしているママのところへ。そして、あろうことか、拾った破片をまとめたビニール袋を踏んづけてしまったのだ!

慌てて抱き上げてみると、驚いたのか痛みでか泣きながらこっちに抱きついてくる。片手でだっこしながら、もう片手で足の裏をみる。と、計4ヶ所ほどすっぱり切れて血が出ている。喚く娘。叫ぶ嫁。あたりはミニ修羅場と化したのでした。——ともかく破片がついているといけないのでお風呂場で洗い流し、消毒をしてティッシュで押さえて止血。うちのママは血を見ると風よりも早く卒倒する体質なので、なんとかパパが手当てするしかないのでした。一通り血が止まったところで再度消毒し、ガーゼで足全体を包むようにして、その上から靴下をはかせて固定する。それでもなおしばらくは、痛むのかぐずっていたけれど、その内にパパにもたれかかったまま眠ってしまった。やれやれ。

それからパパは、電話で約束していた整備工場に出かけて車のオイル交換とブレーキライトの球切れの交換をしてもらい、戻ってきてから今度は駅前のミスタードーナッツにいって娘のお見舞いドーナッツを買ってきて、ようやく一心地ついたのでした。いや〜、大騒ぎな一日でしたぜ。

さすがに娘にとっても大事件だったようで、今朝、起きてしばらくすると、自分で靴下を持ってやってきた。「履かせて」ということらしい。普段は靴下が大キライで、履かせてもすぐに自分で引っ張って脱いでしまうのだが・・。更に、それからしばらくすると今度はガーゼを持ってきた。「昨日みたいにやって」ということか? 靴下を脱がせて、ガーゼで足を巻いて再び靴下を履かせ直すと、安心したようにリビングを歩き回っていた。まだ少し痛みがあるのか、かかとだけつけて足全体に体重がかからないように、庇いながら歩いている。う〜〜〜〜、かわいそう・・。

考えてみると、我が家ではコップもお皿も、みんなガラスや陶器をそのまま使っている。あ、マグカップだけはプラスチックだった。けれど他はみんな大人と同じものだ。安全を考えたら全部プラスチックのものにしたほうがいいのだろう。実際、昨日みたいなことがまたあったら・・と考えるとぞっとする。だけど、実際に割って怪我した経験がないまま育つより、「物は壊れるのだ。壊れたら元には戻らないし、時には自分だって痛い思いをするのだ」ということを経験しながら育った方がいい面もきっとある。

女の子だし、どうしても親からすれば「ちょっとでも危ないことはさせない」ように育ててしまいがちなんだけど、それがいいかどうかはまた別のことだ。昨日みたいなことはもう御免だし、どうするのがいいのか・・。——ただ、あんな出来事があった昨日は、一日、僕ら親子三人は普段にも増して仲良しで過ごせた気がする。悪いこともあれば、いいこともある。人生ってのはそういうもんだね。

公開日: 木 - 3月 31, 2005 at 02:28 午後        


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