ギョーカイの常識なのか?


父親の家にいきなりリフォーム業者がやってきて工事をしていた・・。
慌てて電話して中止してもらったけど、なんだかなぁ・・。

今朝方、親父のところにヘルパーを派遣しているケアセンターから電話があった。「今日、ヘルパーがいったら、業者が屋根に上がっていた。こういう工事を頼んでるのか?」とのこと。慌てて電話して父親を問いただしてみると、土曜日に業者がやってきて「屋根の漆喰がぼろぼろでこのままだと雨漏りがする。すぐに直した方がいい」といわれ、その場で見積もりを出し、その場で契約し、週明けの最初の営業日である今日から工事となったらしい。とにかく「困るから中止してください」ということで、最初はごねていた業者をなんとか説得、やめてもらった。

この業者が悪徳業者だったのかどうかはわからない。嫁は「絶対、悪徳業者に決まってる!」と断言していたけど(笑)。とりあえず連絡先を内緒にせず(ケータイでなく固定電話の番号)、電話でこっちの事情を話したぐらいで工事を中止してもらえたんだから、まぁ普通の業者だったんだろう。悪徳業者だったら、電話ぐらいで中止にしないだろうし、したとしても「じゃあ損金として○○万円払ってください」とか居直るだろうからね。

ただ、どういう業者かとは関係なく、こんな工事は御免だ。——年寄りの一人暮らしのところに、突然やってきて、「ここが悪い」といってその場で見積もりを出し、考える時間もなくその場で契約し、次の営業日に早くも工事する。リフォームの業界では、こういうのが常識なんだろうか? 昨今、年寄りを狙った悪徳リフォーム業者が問題となっているのはわかっているだろうに。まずは「こういう工事をした方がよいと思いますが、お金もかかることですし、見積もりと工事内容を置いていきますのでご家族で検討してみてください」というのが、ごく一般の人から見た当たり前の対応ではないのか? やってきたその日のうちに契約までとるのがこの業界の普通の対応なのか??

・・実は何年か前、父親は「基礎がくさってる」とかいって補強工事だのをするという業者に引っかかったことがある。そのときは半分工事がすんだところでそういう業者が入っていることがこっちにわかり、慌ててキャンセルさせたんだけど、キャンセル料だといって父親から工事代金の半額の60万を支払わせていた。むろん、業者の連絡先などはわからない。ただ、途中でやめさせることができたせいか、「一度引っかかると同じような業者が次々現れる」という事態には至らなかったのでちょっとは安心していたのだ。そういう経緯があるだけに、いきなりやってきて工事というのには拒絶反応がある。

もちろん、父親には「勝手に契約せず、必ずこっちに連絡するように」とくどいほどにいってある。けれど、やっぱり当人は「まだまだ自分はしっかりしている」という思いがあるせいか、「この家はオレが建てた家だ」という思いが強いのか、あるいは「子供たちに連絡したらまた文句を言われる」と思うのか、いつも自分だけで決めてしまう。同居していないと、どうしても完全に目が届くわけでもなく、こういうのに付け込まれる隙が生まれてしまうのがつらい。

——リフォーム業者の皆さん。年寄りの一人暮らしを相手にするなら、そして「うちは真っ当な業者です」というなら、「やってきて即契約、即工事」なんてインスタントな仕事だけはやめなさい。工事自体がちゃんとしてても、必ずおたくの評判は落ちるよ。

公開日: 火 - 11月 4, 2003 at 11:25 午前        


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