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質問の返事をもらわないで済む方法



 私のところへは、さまざまな見知らぬ方から質問のメールが届きます。私の著作や雑誌記事の読者の方、またホームページのプログラミング入門を利用された 方、私の作ったソフトを使っている方、その他モロモロの方からメールをいただきます。

 メールには極力返事をするよう心掛けていますが、これがなかなかそうもいきません。実に不思議なことに、質問された方のうち、かなりの人々が「返事なん て送ってこないで下さい」と考えているらしいんですね。「え〜、自分から質問しておいて『返事が欲しくない』なんて人がホントにいるの?」と思うでしょ う? ところが、いるんですよ。――いえ、もちろん直接メールに「返事は絶対送ってくるな」って書いてあるわけじゃないですよ。だけど、メールを読むと、 どう考えても「相手から返事が来ないことを期待して書いている」としか思えない内容であったりするわけです。

 そういうわけで、極力返事はしようと思ってるんですが、こういういかにも「返事を送ってこないでください」といわんばかりの態度の方にまで返事をするの は逆に失礼かなあ、と思うので、こうした方には返事を出さないよう心掛けています。まったく、世の中にはいろいろな人がいるもんですねぇ。

 まあ、多くの方は「質問したんだから、返事はちゃんと欲しい」と思ってるでしょう。けれど、これを読んでいる方の中には「私も返事は送ってほ しくないわ」と思っている人もいるかも知れません。そこで、「どうすれば返事を貰わないで済むか」について、ここで簡単に説明しておきましょう。


1.自分の名前は書かず、匿名を貫く!

基本は、「挨拶しない」ということです。ごく普通の感覚を持ち合わせていれば、「はじめてメールいたします。私はあなたの○○を利用してい る××という者です」なんてことを最初に書いたりします。が、これではいけません。こういうきちんとした態度では、すぐに返事が来てしまいます。返事を貰 わないためには、挨拶しない! 自分の名前を書かない! これが基本です。また挨拶文なども省き、こちらの要望だけ「これこれしろ」と伝えましょう。一読 するだけでむかっ腹がたち、返事を返さないこと間違いなしです。


2.フリーメールから送信 せよ!

 更に、きちんとしたプロバイダなどのアドレスを使わず、誰でもタダで取得できるフリーメールの類いのメールアドレスから送りましょう。フ リーメールは、自分が誰か知られずに相手にメールを送れるという、匿名メールのための必須アイテムです。よく出会い系などアヤシイところで多用されていま すね。
 中には、セキュリティを考えて、初めてメールする相手にはフリーメールを使っているという人もあるでしょう。これは、相手が誰だかわからない場合にはと ても有効です。ただ、相手が自分自身の正体をさらして「私は正体不明の人間ではありませんよ」と活動をしている人に対してフリーメールを使うのはかなり失 礼なことです。――私は、書籍を出版し、その中でこのホームページのURLとメールアドレス(もちろんフリーではない)を掲載し、「ここでサポートをして います」と明記しています。作者の実社会における活動につながっているサイトであれば信用していただけると思います。
 匿名でなく活動をする人は、どうしても匿名の人間からの攻撃を受けます。私も、フリーメールで多くの誹謗中傷嫌がらせを今まで受けています。このため、 現在、多くのフリーメールアドレスは自動的にゴミ箱行きになるよう設定されています。まぁ、ときどきゴミ箱を開けて、まじめな質問が捨てられてないか チェックはしてますが、知らずに消えるメールが大半です。というわけですので、返事が欲しくない人は、フリーメールを活用ください。そうすれば、返事が 返ってくることは滅多にありません。


3.返事する気になれない質問をせよ!

質問した内容で相手に返事する気をなくさせることもできます。ヘルプに書いてあることや、マニュアルに書いてあることを自分で調べようとも せず質問する。これはかなりイケます。たいてい、返事は貰えません。また、何についての質問か詳しく書かない、というのも有効です。「○○する方法を教え て下さい」なんて1行だけ送る、というのは実にすばらしいテクといえます。これじゃJavaなんだかVisual BasicなんだかDelphiなんだか皆目わかりませんから返事のしようがありませんね。
 プログラミング関係の場合は、自分の環境やバージョンなどを書かない、というのも基本でしょう。またJavaのようにマルチプラットフォームの言語で は、「使っているOSが何か書かないで『教えろ』という」というのは、かなり強烈です。返事をする気を猛烈に減退させることができます。


4.非常識な態度をとるべし!

返事を貰わない最終兵器、それはやっぱり「失礼なやつ」を演じることでしょう。ため口や汚い言葉、うちわでしか通用しない意味不明な用語を 乱発する。わけのわからない添付ファイルを送りつける。「これこれを作ってくれ」だの「××をくれ」だの無茶を要求する――なんてことが、まず思い浮かび ますね。
 今までの中でものすごいものとしては、「○○というソフトは僕も使いたいです。あなたは正規ユーザーだそうですからシリアルナンバーを送って下さい」と いってきた豪傑がいます。ここまでいかなくても、持ってる違法コピーしたソフトの使い方を尋ねる、なんてパワフルな質問者はけっこういました。すごい根性 ですよねぇ。


 ざっとポイントを整理しましたが、いかがでしょう。こうしたメールを送れば、受け取った人間は「なるほど、こいつは返事が欲しくないんだな」と思うはず です。――要するに「こっちが社会人としての良識に欠けることを相手に知らしめる」ということがポイントです。その欠陥の度合いが大きくなるほど、メール の返事を貰わずに済む確率はぐっとアップします。

 「絶対に返事を貰いたくない!」と強く願う皆さん。上にあげたポイントをよく頭に入れて、最大級に失礼なメールを送りましょう。そうすれば きっと、あなたへの返事は届かなくなります。そればかりか、うまくいけば、あなたのメールアドレスを「即、ゴミ箱行き」に設定してもらえるかも知れませ ん。


 ・・くれぐれも、相手の気持ちを考え良識あるメールを送ったりしないように。そんなことをしたら、きちんと返事がきてしまいますから。



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