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「ネットサーフの溺死者たち」終了の御挨拶


※長らくMac Fan Net & Mac Fan Letterにて連載していましたコラム「ネットサーフの溺死者たち」は、2001年9月一杯をもって終了となりました。御愛読いただいた皆様、ありがとうございました。

 終了に伴い、編集部および私宛に多くの読者の方々からメールをいただきました。連載が終わる際に感想などをいただくことはありますが、これほど多くの方からいただくことは今までありませんでした。正直いって、反響の大きさは予想外のものでした。

 このままだんまりというのはあんまりだろう、せめて御挨拶ぐらいはしておかねば、と思い、ここにコラム終了の御挨拶として一筆掲載させていただきます。

 

●反響の大きさについて

終了後、お寄せいただいたメールの多くは、非常に好意的なものばかりで、正直ちょっと驚いています。「このコラムを楽しみにMac Fan Net & Letterを読んでいる」とおっしゃっていただいた方も多く、これほど支持されていたとは本当に意外でした。

 このコラムはもともと「インターネットを斜から見る」という考え方のもと、非常にひねくれた考え方のものが多かったので…。それを、こんなに楽しみにしていただいていたとは思ってもみませんでした。

 ――実をいえば、このコラムは当初、3ヶ月の予定で開始したのです。その後、比較的反応がよかったので延長となり、気がつけば80回を超えるものになっていました。コラムが掲載された翌日はMac Fan Netへのアクセス数が増えたとのことで、ずいぶんと多くの方に読んでいただいているのだなと驚いたものです。

 面白いのは、Windowsユーザーの方からもメールをいくつかいただいたことです。御存じの通り、Mac Fan Net & LetterはMac専門のものですから、Windowsユーザーの方が見ることはないはずなのですが、「知り合いに紹介された」といって、コラムをわざわざ読みに来ていただいた方も多かったようです。

 実に多くの方に愛読され、このコラムは幸せだったのだなあと改めて思います。

 

●終了の理由について

最終回に「圧倒的な罵詈雑言」と書いたせいか、「読者からの批判や圧力で終了になったのか?」と思われた方も多かったようです。――上に述べたように、反応は悪いものばかりではありませんでした。もちろん、批判的な御意見も多数いただきましたが、その多くは問題をきちんと受け止めた上での論理的な意見であり、決して圧力となるようなものではありませんでした。

 いわゆる「悪口」の類いは、直接的にではなく、見えないところで広まるものです。私や編集宛に「悪口」のメールがくることはあまりなかったのですが、あちこちで「あいつは何様のつもりだ?!」といわんばかりの、悪魔も落涙するような攻撃は多数あったそうです。が、まぁ陰口をきくのはいつの時代も弱虫だけですので、私やコラムへの影響は全くありませんでした。

 コラム終了の理由は、完全にMac Fan Netの運営上の問題です。規模縮小に伴い、コラムのコーナーを全廃することになり、そのためにこのコラムも終わりになったというわけです。決して、なんらかの圧力などが影響したわけではありませんので御安心ください。

 

●どこかで再開するのか?

多くの方から、「またどこかでコラムを再開するのを待ってます」といった激励の言葉をいただいたのは非常に嬉しいことでした。が、残念ながら、当分は再開の予定はありません。

 このコラムは、正直いって、もっともコストパフォーマンスの悪い仕事でした(笑)。非常に短いコラムであるのに、書き上げるのに数時間から時には1日以上かかったこともあります。もともとテクニカルな文章を書くのが仕事ですので、この種の文章はどうにも苦手で、どう書けば面白いものやらわからず悪戦苦闘の連続でした。

 ――コラム自体は以前も雑誌などで連載したことなどありましたが、今回は「インターネットを斜に見る」という縛りもあり、今まで以上に書くのが苦しかった気がします。「コラムを書く」のは簡単ですが、「面白いコラムを書く」のは実に難しいものですね。

 この1年ほど、火曜日(コラム〆切の前日)の夜はぐっすり寝た記憶がありません(笑)。毎週、これが続くのかと思うと、本当にげっそりしました。というわけで、もう当分、こんな思いは味わいたくありません。しばらくはのんびりと、ごく真っ当な仕事に専念させていただきます。

 

――以上、いくつか思い付いたことなどを書かせていただきました。

最後に、連載中、非常に多くの方から、感想のメール、建設的な提言、的を得た反論などをいただきましたことを、ここで改めて御礼申し上げておきます。本当にありがとうございました。

 

2001.10.2 掌田津耶乃


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