「Delphiパーソナルプログラミング」追補情報 |
ここは、拙著のDelphi入門書「Delphiパーソナルプログラミング」(毎日コミュニケーションズ、352頁CD-ROM付、3200円)に関するコーナーです。現在、初版の見直し作業をしていますが、校正情報やよくある質問の答えなどをここでまとめて掲載します。
また、記述間違い、校正漏れ、「これが全然わかんない!」といったことがあれば、どうぞ掌田津耶乃(tuyano@mac.com)まで御連絡ください。ここで補足していきたいと思います。
★バグ・校正情報★ |
※ここでは、ソースコードや内容に関する記述間違い、校正ミスなどについて整理しておく予定です。現在、まだチェックの途中ですが、確認したところまで掲載しておきます。
図3-9のキャプションで、「リスト3-9」となっていますが、「リスト3-6」の間違いです。
※P.115
リスト4-3
リスト5-8 コメント部分の説明
「Canvas Pen.〜」 → 「Canvas.Pen.〜」
最後から4行前「Canvas Pen.〜」 → 「Canvas.Brush.〜」
コードの説明をコメントとして後から編集部で追加したのですが、チェック洩れをしていました。コードは正しいので、よく見れば間違いには気づくと思いますが・・。
リスト6-11 SaveButtonClickプロシージャ
「SaveImage」 → 「SaveImage;」
最後のセミコロンが抜けていました。
4行目に、「オブジェクトは、それ自身が破棄されるまでちゃんと消えずに残っている」とありますが、これだとユーザーが明示的に破棄を宣言しないと永久に消えないように読めてしまいます。「使われなくなるまでちゃんと消えずに残っている」としておきます。すなわち、どこからも使われなくなったら、オブジェクトは必要に応じて消える、と考えてください。
図7-2を見ると、Linesの部分が「Lines[1]」から始まっていますが、これは本文の説明にあるように「Lines[0]」から始まるのが正しい状態です。イラストレータさんにうまく伝わっていなかったようです。
割り付けるプロシージャの一覧で、最後にある「CheckMemoFile」と「CheckFont」は、ユーザー定義プロシージャなので、オブジェクトインスペクタで割り付ける必要はありません(というか、そもそも表示されませんが)。
※もし、上記に掲載されている他に何か問題点を発見された方は御一報くださいませ。
★補足説明コーナー★ |
※ここでは、本書の内容について説明の足りなかった部分などを追補していく予定です。
★FAQコーナー★ |
※ここでは、本書の内容についての質問にお答えします。読んでいて不明な点などありましたら、どうぞ掌田津耶乃までお問い合わせください。その場合は、必ずお使いのOSのバージョンなど動作環境について明記ください。
答え) 本書のP13にてVBとDelphiの比較をしていますが、これはVB ver.6を念頭においた比較で、新しいVB .Netについての比較ではありません。本書の原稿を執筆したのが昨年の12月で、その当時にはまだVB
.Netのリリースはずっと先だと思っていたのでver. 6を基準に比較しました。
現在、VB .Netではオブジェクト指向に対応し、「オブジェクト指向の対応が未熟でダメだ」という批判は当たらなくなりました。VB
.Netでは文法が大幅に変わり、オブジェクト指向にしっかり対応した形になっています。また「プログラムの中心部分を隠蔽している」という問題もかなり解消されすっきりとしています。その点では、Delphiが有利とはいえなくなりました。
が、逆に強化されたせいでVBの最大のウリであった「すぐに使える簡単さ」がなくなっています。VB .Netは、従来のVBに比べてかなり難しくなっているのです。Delphiとあんまり変わらないぐらい難しくなってしまったので、「VBの方がわかりやすくてビギナーには有利」という推薦理由がなくなってしまいました。また速度的な面でも、まだまだDelphiとは雲泥の差があります。更に、VB
.Netはお金を払って買わないといけませんが、DelphiのPersonal版ならタダです! というわけで、「とりあえずDelphiがお勧め」という点は全く変わりません。
答え) 確かに、全くプログラミング経験がない方だと、最後まで読み通すのは難しいでしょう。が、Delphiという開発環境は非常に高度なレベルのことまでサポートしていますので、その全体像を一通り説明しようとすると、どうしてもかなりのレベルの知識が要求されてしまうのです。最後の第8章は、「おまけ」だと書いてあるように、理解しないといけないというものではありません。ある程度Delphiに慣れたら、これにも挑戦してみよう、という中級編のようなものです。
プログラミングに入る前に強調したように、「全て理解しないとダメ!とは絶対に思わない」でください。ざっと通して読んだだけで全て理解できると思っていた人には、本書はかなり難しいものに感じるでしょう。まず、第5章までを確実に覚えましょう。それで「ビギナー編は終了! この先は別に読まなくてもとりあえずいいんだ!」ぐらいに考えておくとよいでしょう。更に一歩進みたければ第6〜7章を勉強する。それも卒業し、もっともっと上を目指したければ第8章に挑戦してみる、というように考えてください。
答え)本書は「とりあえず最初にざっと読む部分」と、「ある程度慣れてから読む部分」を分けてあります。片方だけ読み進めても意味がわかるような形で執筆してあるわけです。そのため、全部を通して読むと、「あれ? これは前に説明してあったぞ」と思うところがあるでしょう。最初のうちは、特別講義をすべて飛ばして学習されることをお勧めします。そしてある程度概略が頭に入ったところで、もう一度読み直してみて下さい。