ランチア・テーマ日記
LANCIA THEMA 8・32
2010年8月17日
エアコン死亡
ブレーキの様子を見ながら車は普通に使っておりました。
子供たちをプールに連れて行ったとき、駐車場でエアコンがいきなりブシュッ!と音がして
その後出てくるのは熱風のみ。
こりゃコンプレッサー死んだなと思い。ばらすことに。
吹き出たオイルのせいか冷媒のせいかクラッチがなぜか真っ白に。
とにかくコンプレッサーを取り外すことに。
テーマは車種によって取り付け位置が違いますが、全車種このサンデン製SD-7シリーズです。
どんどんばらしていきます。クラッチを外し、プーリを抜いていきます。
プーリを抜くとそこはオイルまみれ、軸シールからもオイルが漏れていたのかなあ?
このコンプレッサーから取り外して使うのはプーリとヘッドだけです。
こわれたコンプレッサーの唯一の宝。ヘッドです。このヘッドを別のSD-7のヘッドと交換すれば832用のコンプレッサのできあがり。
バルブを外してみるとピストンヘッドが見えます。それにしても内部は真っ黒。
乾いていてオイルのオの字もないです。
プーリ側のケースを開けてみると。うへ〜ひどい。なんか変なところに銀の玉が、、、、、
ピストンを抜いてみると。げげ!コンロッドが抜けてる!
オイルは全くなく樹脂のピストンリングが削れたのか、とにかく真っ黒。
シリンダー内部もひどいです。
以前ばらしオフでいただいたV6用のコンプレッサーのヘッドを外します。
内部はオイルがちゃんとあってきれいです。
832用のヘッドを清掃してこちらの本体に取り付けます。新しいガスケット使わないので接合面にゴミなど付かぬように。
中古のコンプレッサーのプーリ側も外して、内部を点検。これが正常です。きれいです。
新しい方の軸シールも点検します。内部にフェルトのリングが入っています。
軸シールは問題なさそうです。
組み終わったらオイルを入れます。今回はR-12用じゃなくてR-134a用のオイルを入れます。(元のコンプレッサーがR-134aだったので)
この車で使われるいろいろなオイルの中で一番高価なオイルです。135mlいれます。
エアコン各部品を外して、清掃できるものは清掃します。清掃できないリキッドタンクはR134aで使っていたものに交換します。
R-12とR-134aではオイルが全く違います。双方のオイルを混ぜると全く混ざらず、下手すると凝固するそうです。
これが配管内を詰まらせる元になるので徹底的に清掃します。
各接続部もR-134a用のOリングに交換します。
圧力スイッチが付く部分には虫バルブが入っているのでこのバルブも新しいものに交換します。
エキスパンションバルブは内部の金属ネット状のフィルターを清掃し、内部もパーツクリーナーで清掃します。
清掃後、エアコンシステムを組み立てます。
配管終了後、真空引き、そして冷媒をいれます。現状で最も安価なR-134aをいれました。
低圧も、高圧もまあまあ良い数値になりました。
コンプレッサーは二個一なので白黒のへんなカラーになりました。
動作音はものすごく静かになりました。