ランチア・テーマ日記

LANCIA THEMA 8・32

2010年1月18日

エンジンを完調に1

年末から正月にかけて実家と軽井沢を往復しましたが
まだエンジンが完調ではありませんでした。

問題点
1,始動性が非常に悪い
2,失火するときがある
3,アイドリングが高すぎる
4,オイル漏れ
5,ホーン故障

先日作ったプラグケーブルですが、8・32の場合プラグの頭のソケットの部分に角度があるので
この部品を(金属部品のみ)使っていました。

が、この部品で作るとソケット部分のアライメントがほんの少し足りないようで
プラグにはめてもキャップのゴムの弾力とエンジンの振動で抜けてしまうことがありました。
それが原因で失火していました。

解決策はケーブルを新たに作り直すことです。
今度はこちらの部品を使い純正のキャップと同じ角度に曲げて取り付けたところ
振動で抜けることは無くなりました。

点火系を少しでもまともな状態にするためにローターも交換しました。
フェラーリ308ではなく328のローターがぴったりです。
でもアメリカのフェラーリ部品屋で買うと
Distributor Rotor, 328: #fr126139 $149.95
もします。
今回の修理の部品調達でお世話になったイギリスのスーパーフォーマンスでは
Rotor arm 126139 £41.40(約66.2ドル)
でした。アメリカの半額以下です。
圧倒的にこちらが安いのでイギリスから購入。
マレリの純正品ではなくサードパーティー製ですが品質は全く問題なさそうです。

取り付けは小さな(6ミリだったかな?)ボルトで3カ所固定ですが
ソケットやメガネが使えずオープンエンドでちまちまやらねばなりません。
工具が入らない側はクランクシャフトを回して、ローターの角度を変えて締めなくてはならない。
たかがローターを留めるボルトを3個締めるだけですすごく大変。なので
全部プラスネジに換えちゃいました。

ついでにサプレッサー(プラグエクステンション)もeBayに出ていたので8本落札
一本8.5ドル(送料込み11.8ドル)でした。これは激安だと思います。
こちらはスーパーフォーマンスでは Plug extension red for 328 32817005 £9.90(約14.4ドル)プラス送料です。

プラグもいつもNGKのバイク用350円也を使っていますがレジスターも入っていないので交通情報がまともに聞けません。
もちっとましなプラグにしようとチェコ製のゲテモノを買ってみました。
BRISKという銀電極のプラグです。品番はBOR12LGS NGK熱価8〜10番に相当します。(ちなみに8・32の純正熱価は8番です)

 

もう一つ交換したのがスロットルポジションセンサです。
こちらはゼンリンドライバーズステーションで買いました。ボッシュ製品が安いです。
10584円が5233円でした。
品番は0 280 120 302でこちらは8・32の旧品番です。
僕の車に付いていたのは0 280 120 315でした。(こちらはちなみに7425円で上記ショップで買えます)
ケースの構造が少々違いますが役目は同じなので安い方を買いました。

下の写真左が元々付いていたスロポジセンサ、右が今回購入した旧品番のものです。

と、ここまでいろいろ部品を交換してみましたがこれといって症状の変化はなく
相変わらず朝一番の始動性は最悪、さらにアイドリングが下がらず困っておりました。
アイドリングが高いのはどこからか2次空気を吸っているからだと思うのですが、ホースの割れ、取り付け部のゆるみ等は見あたりません。

次に試した対策は、熱で硬化してしまっているインジェクタのOリング交換です。

ぴったりのOリングはなかったですが近いやつに交換。密閉度はかなり上がりました。

ここまでいろいろやってもやはり症状は変わらず。
いろいろ悩み、エアを吸っているところを探しエンジンルームを今一度じっくり観察すると
KEジェトロ関係のハーネスの束の中に何処にも接続していないアースケーブル発見。

引っ張られていて何処にも届かなそうなのでケーブルを延長してサージタンクにアースしてみました。

このアースを接続したらなんと一発始動が可能になりました。
KEジェトロの配線図をいろいろ見るとアースに繋がっているのは水温センサとエアフロのポテンションメータです。
以前コネクタの抵抗値を計る方法でチェックしたとき水温センサは正常だったので
たぶんポテンションメータの信号が(エアフロのフラップがどのぐらい開いているかをECUに信号を送る)
ちゃんと伝わっていなかったのでは?と考えられます。
KEジェトロのすごいところは、基本メカニカルなのでECUが死んでもエンジンは動くと言うことです。
どうやらエンジン修理完了後今日までメカニカルのみで動いていたような気がします。

このアース線接続後毎朝エンジン始動を試しましたが必ず一発始動です。うれしー!
大トラブル以前の8・32に戻った気分です。

しかしまだ失火があります。新しいブリスクのプラグを付けてもなんだか失火しているみたい。
二日ほどブリスクで乗ってみますがやっぱり変。
取り外してみると6番のプラグだけ真っ黒でちゃんと焼けていません。
NGKのノーマルプラグに換えるとちゃんと8気筒爆発し6番気筒のプラグもきれいに焼けています。
NGKを7気筒全部に付けて6番気筒にだけちゃんと焼けているブリスクを付けるときちんと8気筒爆発します。
どうやらブリスクのプラグが一本不良だったようです。

KEジェトロニックの燃調調整はすごく難しいのですがポルシェオーナーのサイトで見つけた素人向けのやり方を試します。
1,エンジンをファンが回るまで十分に暖機する
2,前後のスロットルに付いているアイドル調整ネジを前後均等にゆるめてアイドルを少々高めてやる
3,サージタンクの真ん中に開いている穴から3ミリのアーレンキーを差し込み、押し回しするとエアフロのCO調整ネジを回せます。
4,CO調整ネジを時計回りに押し回しするとアイドリングが上がります。
5,もっと回していくとそれ以上アイドリングが上がらないポイントがあるのでそこを探します。
6,ほんの5度も回すとエンジンが変化しますので一回転二回転と大きく回さないこと。非常に微妙です。
7,アイドルが一番高まるぎりぎりのポイントを探したら、前後スロットルのアイドル調整ネジを均等に締め込み規定のアイドル(950±100RPM)にする。

本当はサージタンクの前後バンクそれぞれのインテークにバキュームゲージを付けて前後均等にして
排ガスアナライザのCO値を見ながら調整するのですが、測定器が無いのでこんなやり方で、後は実走してフィーリング、におい等で調整していきます。
CO調整ネジはほんとに微妙にいじらないと次回エンジン始動できなくなります。いじるときは慎重に。

始動とアイドリングはすごく落ち着いたので加速時のフィーリングなどを少しずつ調整していきたいと思います。

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