ランチア・テーマ修理日記
LANCIA THEMA TURBO 16v
2006年2月4日
番外編 バンアンドオルフセンの修理
ちょっと調子の悪いバンアンドオルフセンBeosystem2500を手に入れました。
問題点が少々あるので修理です。
ついでに元々持っていたBeosystem2300(CDのみのモデル)もいじります。
2500の問題点は
手を近づけると自動的に開くドアの動きが渋い(ゴムベルト交換)
カセットデッキが不動(カセットなんか聴かないけれど気分悪いので)
2300の問題点は
ドアの開閉の時異音がする
(ドア開閉ギアの過回転防止爪が折れているためギアがまわりすぎてクラッチが作動)
などです。
先ずは2500のカセットから
この手の古いカセットが不動なのはたいていゴム部品がだめになっているからです。
ばらしてみたら案の定ゴムの平ベルトが伸びて動力を伝えなくなっています。
最近平ベルトは秋葉原に行ってもなかなか見つけられないので
作っちゃいました。
用意する物は、平らな板、両面テープ、カッターの刃、コンパス、0.5ミリのゴムシート
最初にコンパスを作ります。ベルト幅程度の割り箸の両側にカッターの刃を付けてビニールテープでぐるぐる巻きにします。
次に平らな板の上(今回はまな板を使いました)に両面テープを貼ります。
そこにゴムシートを貼り付けて
欲しいサイズの半径でゴムを切り取ります。
こんなゴムの輪ができます。これじゃあ平ベルトじゃないと思うでしょ?
でもこれで十分役目を果たします。
それじゃあカセットのメカデッキをばらします。
赤い矢印のところにネジがあります。まず一番手前の電源ボードを外します。
次に2番目の基盤を外します。ここにカセットメカデッキへのケーブルがコネクターで付いています。
メカデッキはネジ4本で固定されています。
この2カ所のネジを外すとモータを固定しているプレートが外せます。
ダイレクトドライブじゃないけれどキャプスタンのフライホイールがかなり大きいので
この時代のカセットとしては結構贅沢な作りだと思います。
これを組み立ててカセットの平ベルト交換は終了です。
次はドアの開閉機構のメンテナンスです。
裏蓋を外し、ガラス戸を外して黒い化粧板を外します。
ドアとクランパーコントロールの基盤を外します。6カ所コネクターがあるので外します。
ドカ開閉モータユニットのギアの真ん中の黒いネジを外すとクラッチがばらせます。このとき糸もほどけますので絡まないように。
ドアモータのゴムベルトを交換するならユニットをばらしてゴムベルトを交換します。
ドア開閉の時の異音はこのギアの過回転防止の爪が折れているので、糸を張っているクラッチがまわってしまうからです。
赤い矢印のところが折れてしまっている爪です。マイクロドリルで穴を開け、適当なネジを取り付け過回転防止の爪とします。
爪を加工したあとは組み立てです。糸張りがめんどくさいです。
四隅の各プーリーにちゃんと糸がかかっているかチェック。
先ずは上から来ている糸を張ります。ドアのレールをオープンの位置にします。
糸の先には金のボールが付いているのでクラッチ部分の切りかきにはめて赤い矢印の方向に巻き付けます。
次は下からの糸を赤い矢印の方へ張ります。かなりぱんぱんになっているのでピンセット等で引っ張りながら引っかけます。
最後に糸に付いているスプリングを張って終わりです。
あとは組み立てて動作確認して終了です。
2300と2500、二台になっちゃいました。
カセットは音のふらつきもなくなかなか良い音で鳴ってくれます。