ランチア・テーマ修理日記

LANCIA THEMA TURBO 16v

2005年12月29〜31日

大トラブルからの脱出 ヘッドをのせる

シリンダーのガスケット面をオイルストーンで綺麗にする(面を崩さないように注意しながら削ります。オイルだけだと堅いのでオイルにCRCをまぜて削ります)
削りかすがシリンダー内やウォータージャケットに入らないように注意して作業
終わったらとにかく洗浄、ガスケットがのる面にオイルが残っていないようにパーツクリーナーで綺麗に拭き取ります

 

いよいよヘッドのせ
インテークのユニットを綺麗にしてヘッドと結合
ノックセンサーを忘れないように(組んだあとだと手が入らない)
ヘッドガスケットをパッケージから出してヘッドにのせる、
一応ダボがあるんだけれどガスケットが反ってすべってしまう。
ガスケットを傷めないように反らせてまっすぐに直す。

ヘッドボルトを洗浄して綺麗なビニール袋に入れオイルに浸けておく(マニュアルだと30分は浸けておくと書いてある)

ヘッドのせ
クランクを回して4番上死点に来るようにします。(普通の車は1番上死点、何故かランチアのこのエンジンは4番上死点でタイベル張りをします)
カムシャフトも4番上死点(カムのマーキングが両方とも真上に来るように)にあわせます。ヘッドのせたとたんにバルブがピストンとごっちんこはいやですから。
ヘッドを乗せます。これがなかなか大変、シリンダーブロックは車載のままなので前方へ若干傾いています。すごく重いしダボが上手く入らずヘッドがすべってしまう。
あまりがりがりやるとダボでヘッド面を傷つけてしまいます。
腰が死にそうになります。3回やり直してようやく指定の位置に納まる。上手くダボがはまるとヘッドはずり落ちません

ヘッドボルトを仮締め(トルクレンチを使います)

順番は

8 6 2 5 10
7 3 1 4 9 

マニュアルの順番どおりに2kgで締めていく(2kgはかなり軽くです)
順番どおり締めたらもう一度2kgで締める
順番どおり締めたら今度は4kgで締める
今度は角度締め、持っている一番長いレンチで90°ずつ締めていく
順番どおり締めたらもう一度90°ずつ、最後が結構堅くてボルトが折れるかネジが馬鹿になるかという感じで大変です

ヘッドが無事乗りました
ガスケットはエンジンの熱で化学変化を起こすので後戻りするにはガスケットを今一度購入しなければなりません。

埃が溜まらないようにヘッドカバーを先に取り付けます。
ジャッキが下りているのでジャッキアップしなくても組み立てられる部分をどんどん組み立てます。

まずはサーモスタット周りから(サーモはガスケットがないので液状ガスケットを利用)

配管をどんどんやります。エアバルブなども付けていきます
配線も(O2センサ、ノックセンサー、スロポジセンサー、コイル、サーモの水温センサー、エアバルブ、などいろいろ)

排気マニホールドを取り付け

オルタネータブラケット取り付け(ここにオイルレベルゲージも共締め)

一通り終わったらジャッキアップ

タイベル張りです。以前マーキングした古いベルトから正しい位置をホワイトペンでマーキング、念のためコマも数えます。

クリップでベルトを留めると作業が楽です。


カムプーリーのマークをヘッドカバーのマークに合わせベルトに付けたマークも合わせます。

テンショナーをはめて軽く仮留め、ベルトを正しい位置に張ります。もう3回目なのでなれましたが慎重に。

嶋田氏にお借りしたテンションツールを使って正しい張りでテンショナーを固定します。

クランクシャフトにバランサーベルトのプーリーを付けます。クランクボルトをインパクトで締めます。
(本当はネジの締め付けにインパクト使っちゃいけないのですがフライホイールロックするの面倒なので使っちゃいます)

バランサーベルト張り、このベルトは新調せずにそのまま使います。マーキングは以前付けた物がまだ残っていました。
またテンションツールで正しい張りでテンショナーを固定します。

両ベルトを張ったところでクランクを回して正しい位置にマーキングが来るかどうかチェック。
ベルトに付けたマーキングはどんどんずれていくので焦らないように。カムシャフトとクランクが正しい位置に来れば大丈夫。

タイベルカバー二枚とアッパーサポートを取り付け(両方同時が楽です)
アッパーサポートはエンジンつり下げ用フックと冷却液ホースのサポートが共締めされています。
元々このアッパーサポートを交換するために始まったトラブルです。
金属のタイベルカバーはウォーターポンプからエンジンの後ろに回る冷却液パイプが共締めされています。

冷却液パイプを接続

エアコンコンプレッサーベルト張り

エアコンコンプレッサーのベルト張りは大変です。コンプレッサーベルトを張るとパワステポンプベルトが緩み

ポンプベルトを張るとコンプレッサーベルトがゆるむので双方をほどほどに固定して少しずつ張っていきます。

ウォータポンププーリー取り付け(くるくる回るのでこれもインパクトで軽くやっちゃいます)

クランク各センサー付きのオルタプーリーを取り付け(ヘックス4本で止まっています)

オルタベルト張り

ホイールアーチ内のカバーを取り付け

下に潜って排気管を取り付け。

燃料パイプ取り付け、インジェクターレジスターの配線コネクターを付ける

オイルレベルをチェック、オイル継ぎ足し

冷却液を入れる

プラグを取り付ける

プラグケーブルを取り付ける

バッテリーを取り付ける(バッテリーは昨晩から充電しておきました)

いつも思うのだけれど修理は唐突に終わります。次にすることがなくなっちゃうのです。
今一度配管、配線、ネジのあまりはないかどうか、チェックします。

さて、エンジンをかけてみましょう。
コココココココ、、、、あれかからないなあ
コココココココココココココ、、、、、、あれれ、、、、??

マジ?

コココココココココココんんんガソリン来ていないみたい
整備マニュアルに走る、プラグを外してみる
やっぱガソリン来ていないみたい

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