フィアット・パンダ修理日記

FIAT PANDA 4X4 i.e.

2006年8月14日

ミッション合体

合体する前に準備です。
フライホイールにクラッチ板を再度取り付け、ミッションケースのオイルシールを取り付けます。

 

古いオイルシールを取り外します。右は新旧オイルシール、綺麗な方がもちろん新しいものです。
シールそのものは小さな丸い穴が沢山空いているヤツです。これをねじ穴のあるケースに圧入します。
ソケットコマを使ってハンマーでたたいて入れました。

 

左、シールを付けてレリースベアリングを取り付けます。
レリースフォークの可動部分にはモリブデングリスをぬっておきます。

右、フライホイールにクラッチ板を取り付けたところ。
センターのシャフトがクラッチのセンターの穴にきっちり入らなければなりません。

上手く合体できるでしょうか?ここが今回の作業の山です。

パンダのエンジンマウントはシリンダーブロックに一箇所、
あと二箇所はミッションケースにマウントがつきます。
従って、ブロックだけだとマウント一箇所でぶら下がる形になります。
下からジャッキで支えるのですが、ジャッキが一つしかないのでミッションを持ち上げられません。
そこでちょっと工夫します。

エンジンを吊り上げるポイントもないので、古いヘッドボルトを使ってナイロンテープとスーリーのバーでエンジンを吊ります。

ミッション合体は体全部を使うので写真が撮れません。エンジンを乗せてミッション合体までを絵に描いてみました。

ボクが作業している駐車場はエンジン載せたりするのに悪条件が二つあります。

一つはじゃりの地面だと言うこと、ベニヤや鉄板を敷けばいいのですが、
ボクが車いじりすることさえ気にくわない大家の目があるので
じゃりのまま頑張るしかないのです。

二つめは持っているジャッキと馬の高さに限界があるのです。
ミッションジャッキ持っているのですが、
思いっきり馬であげても低すぎてジャッキにミッション乗せてそのまま車の下に入れられないのです。

こういう悪条件でどうやってエンジンを載せたかというと

まず、エンジンブロックの下にぼろ絨毯を引いてエンジンルームの下に引っ張り込みます。
エンジンルームの下に入ったらフライホイールを下に立てます。すごく重いけれど転がすぐらいなら何とかなります。

そこにジャッキを入れてジャッキの上に載せます。この状態では一点でちょんと乗っているだけなのでエンジンルーム上から両手で支えて、足でジャッキの高さを調整して、エンジンマウントにボルトを入れるのです。
   

一箇所だけあるエンジンマウントを固定したら、エンジンルームにバーを渡してエンジンを吊ります。バーはスーリーのキャリアを使いました。上の写真のように古いヘッドボルトを使ってナイロンテープで吊ります。ちゃんと吊れるまではジャッキで支えます。上手く吊れたらジャッキを抜きます。

ミッションもエンジン本体と同じようにぼろ絨毯に載せてずるずる引きずってエンジンルームの下に持ってきます。なんとかジャッキの上にちょこんと載せて持ち上げます。エンジンは少しでもミッション入れやすいようにフライホイール側を下に傾けて吊っておきます。さすがにこのときはジャッキの下に小さな鉄板を敷きました。
ジャッキの高さを調整したり、力ずくでミッションの角度を変えたりして、二回ほどジャッキからミッションを落としましたが何とか結合!入るときはす〜って気持ちよく入ります。入ったら急いでボルトを一山でも良いから留めます。
   
ミッションと結合してボルト3本を締めたらジャッキで持ち上げてミッション側のマウントを固定します。
マウントが固定できたらナイロンテープやバー、ジャッキを取り去ります。これで無事合体!

絵に描くと簡単そうですが大変でした。上手く繋がったときはすごくうれしかったです。

実はこの作業している途中、にわか雨の土砂降りになったのです。
もう途中でやめられないのでびしょぬれのまま地面に座り込んで作業しました。

 

左、最後に下側のマウントを固定します。
右、クラッチケーブルを繋ぎます。

 

下に潜ってエンジンブロックに繋がっているアース線を固定します。端子と接合面はサンドペーパーで削っておきました。

 

スターターモーターを取り付けます。ヘッドがないので作業が楽です。
配線もきちっとやっておきます。

エアコンのコンプレッサーも取り付けました。配管のOリングは新しいものに変えておきました。

今日はここまで。
次はドライブシャフトを取り付けて、ミッションオイルを入れて、足回りを組み立てます。
ヘッドとタイベルは最後になります。


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